新型コロナウイルス感染症拡大を受けた
当社グループの取組について

 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症により、これまで多くの尊い命が犠牲となり、今もなお、感染の拡大が続いています。本感染症によりお亡くなりになられた方々及びご遺族に対して謹んでお悔やみ申し上げるとともに、罹患された方々の一日も早いご回復と事態の終息を心より祈念しております。

 わが国を含む世界各国では、外出や渡航の禁止・制限、商業施設や生産工場の営業自粛・休業など、様々な感染拡大の防止措置が行われており、市民生活や経済活動に広く甚大な影響が生じています。多くの人々が不安を抱えながら日々の生活を送る中で、未曽有の危機を克服すべく、世界中で官民を挙げた懸命な対応が進められております。

 われわれSMBCグループも、社会機能の維持に不可欠な公共インフラとして、10万人を超えるグループ従業員の健康と安全を確保しつつ、グループ各社が提供する金融サービスをお客さまに円滑にお届けすることに努めてまいります。

 そして、医療現場をはじめ、本感染症の拡大防止や事態の終息に向けて、第一線で尽力されている方々を支援するため、医療関連機関への寄付・協賛などの地域・社会への貢献活動に取組むことで、グローバル金融グループとしての社会的使命を果たしていく所存です。

 お客さま、そして、地域・社会の皆様が、安心して健やかな暮らしをおくれるよう、今後も、多面的かつ柔軟な取組みを、より一層迅速に進めてまいります。

2020年5月1日
取締役 執行役社長(代表執行役) グループCEO

内外の経済活動の低迷により、多くのお客さまの事業活動に多大な影響が生じている中、ご融資を通じた円滑な資金供給、決済や各種お手続に係るオンラインサービスの提供など、お客さまの事業継続に向けた支援に努めております。

円滑な資金供給に向けた対応

三井住友銀行では、特別ファンドの設定や特定のご融資に係る手数料の免除等を行っております。

  • 2020年3月、新型コロナウイルス感染症の拡大に係る「 特別ファンド」を設定。
    同年5月、法人のお客さまの資金需要にお応えすべく、ファンド総額 を3,000 億円から 1 兆円に拡大(詳細は こちら
    • サプライチェーンマネジメントファンド:総額2,000億円を6,000億円に拡大
    • 新型コロナウイルス対策特別ファンド:総額1,000億円を4,000億円に拡大
  • 中小企業のお客さま向けの「ビジネスセレクトローン」の取扱手数料の免除
  • 病院や医療関連用品メーカーのお客さまに対する支援として、「 医療支援ファンド」1,000億円を設定

上記を含めた、新たなお借り入れやご返済条件の変更等に関するご相談は、最寄りのお取引店や融資相談窓口(詳細は こちら)までお問合せ下さい。

オンラインサービスの提供

各自治体より外出自粛要請がなされ、テレワークの活用推進も図られている中、三井住友銀行では、インターネットバンキングをはじめ、各種決済・契約手続のためのオンラインサービスを提供しております。

その他のオンラインサービスとして、当社グループでは、
法人企業間のビジネスマッチングサービス
Biz-Create」や、
クラウド型電子契約サービス
SMBCクラウドサイン」、
リース契約に関するWebサービス
e-answer(イーアンサー)」等をご提供しております。

また、日本総合研究所においては
新型コロナウイルス対応で変わる社会」と題した特設ページを開設し、各種提言の発信やコンサルティングサービスをご案内しております。

上記に加えて、本感染症により顕在化した様々な社会課題の解決に取り組まれているお客さまを支援するため、以下の取組を推進または準備しております。

  • テレワーク導入費用を三井住友銀行が負担する「テレワーク支援導入プログラム」の開始
  • 医療関連サービス、業務効率化、E-commerce、セキュリティ等、優れた技術・サービスを持つベンチャー企業等を支援するための、100億円規模の投資ファンドの設立
  • テレワーク促進、感染予防、メンタルケア等に資するサービスを提供するベンチャー企業等へのプロモーション支援等を目的とした、短期ピッチコンテスト「SMBCスタートアップ支援プログラム」の開催

海外における取組

わが国と同様に、一部の海外拠点においても特別ファンドを設定し、日系・非日系の法人のお客さまに対する円滑な資金供給に努めています。

預金・為替やクレジットカードなどは日常生活に不可欠であり、安全確保・感染拡大防止の措置を講じつつ、お客さまにご不便が生じないよう業務を継続しております。また、緊急の資金需要にお応えすべく、様々な取組を行っております。

お借入ニーズへの対応

グループ各社において、お客さまの緊急の資金需要に対して円滑に資金供給が出来るよう、特別なご融資の提供や審査プロセスの柔軟化等に取り組んでおります。

  • 三井住友銀行
    特別金利フリーローン」のご提供や、住宅ローン、リフォームローンをお借入のお客さまについて、ご返済条件の変更等に柔軟に対応
  • SMBCコンシューマーファイナンス
    応援融資」のご提供
  • 三井住友カード
    緊急ローン」のご提供
  • 三井住友カード SMBCファイナンスサービス SMBCコンシューマーファイナンス 審査プロセスの柔軟化
    • 「収入証明書類」に関する提出期間の緩和
    • 「個人事業主のお客さま向け貸付」に関する契約手続きの緩和
  • 注:いずれも、新型コロナウイルス感染症の拡大により影響を受けたお客さまを対象とするサービスです。詳しい内容は各社のホームページやプレスリリース等をご覧ください。

オンラインサービスの提供

お客さまがご来店せずとも様々な手続・サービスがご利用頂けるよう、グループ各社においてオンラインサービスの充実に取り組んでおります。

  • 三井住友銀行
    インターネットバンキング「 SMBCダイレクト」や「 Web通帳」のご提供、預金口座開設の「 口座開設アプリ」やWebを通じたお申込み手続き
  • SMBC信託銀行プレスティア
    インターネットバンキング
    プレスティア オンライン」、「 プレスティア モバイル」のご提供
  • SMBCコンシューマーファイナンス
    「各種サービス」のご提供
    • インターネットアプリを通じた新規申込
    • インターネット会員サービスによるご利用、ご返済、ご利用限度額変更申込、残高照会、各種の登録・内容変更や照会・手続き等
  • 三井住友カード
    各種サービスのご提供
    • 会員向けインターネットサービス「 Vpass」、「 Vpassアプリ」において、ご利用明細・お支払い金額の照会、各種の登録・内容変更や照会・手続きを24時間受付
    • インターネット経由でクレジットカードを即時発行するサービスをご提供(詳細は こちら
  • SMBCファイナンスサービス
    セディナビ」「 セディナアプリ」によるカードご利用明細照会・お支払方法変更や個別クレジット残高照会等のWebサービスのご提供
  • 注:各商品・サービスの詳しい内容は各社のホームページ等をご覧ください。

地域・社会や市民生活の健全化に貢献すべく、本感染症の拡大防止や治療法の確立に取り組む医療機関・関連団体や、慈善活動・人道支援、教育・福祉の充実、文化・芸術の振興等に取り組む皆様に対して様々な支援・協力を行ってまいります。

新型コロナウイルス感染症対策に貢献すべく、医療機関・関連団体や慈善活動を行う関連機関等に対し、総額15億円の義援金を寄付致します。主な寄付先や支援活動の状況は以下の通りです。

(1) SMBCグループによる寄付・支援

医学研究・医療活動に対する支援

  • 新型コロナウイルス感染症をはじめとする新種ウイルスの医学研究に対する支援として、「京都大学iPS細胞研究所」に5億円の寄付を実施
  • 新型コロナウイルス感染症を含む新種ウイルスに対するワクチン開発等への支援として、「The Coalition for Epidemic Preparedness Innovation」(CEPI)に100万ユーロの寄付を実施
  • エムスリー株式会社が行う新型コロナウイルス感染症の「判別CT画像解析AIサービスの医療機関向け無償支援」および「重症化予測AIの開発」に総額1億円の寄付を実施
  • 上記寄付を含め、民間企業や研究機関等と連携しながら、新型コロナウイルス感染症に関連する様々な課題解決に向けた支援を検討

京都大学iPS細胞研究所 所長 山中伸弥教授のコメント

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続いており、一刻も早いワクチンや治療薬の開発が望まれます。しかしながらこれらの開発には時間を要するため、新型コロナウイルス感染症との闘いは持久戦であると考えています。

 このような状況下、三井住友フィナンシャルグループから京都大学iPS細胞研究所に対する寄付のお申し出をいただき、厚く御礼を申し上げます。新型コロナウイルス感染症の早期終息に向けて、三井住友フィナンシャルグループをはじめ、多くの企業や個人が「今できること」に取組まれていることを大変心強く感じております。

 治療法の確立に向けては、ウイルスの挙動や特性を把握することが重要です。私たちも関連諸機関と連携しつつ、iPS細胞を活用した研究を通じて貢献してまいります。

 一致団結し、自分を、周囲の大切な人を、社会を守りましょう。

京都大学iPS細胞研究所 所長 山中伸弥

山中伸弥教授
山中伸弥教授

  • 医療物資不足の中で本感染症の対応に尽力されている医療従事者の皆さまに対する支援として、三井住友銀行が緊急時対応のために備蓄している物資の内、長期間使用していなかった防護服や医療用マスク等について、日本赤十字社や経団連等の関係団体を通じて医療機関に寄贈

新興国における医療・教育の充実に対する支援

  • 新興国における医療・教育体制の充実に対する貢献活動の一環として、「日本ユニセフ協会」に対し1億円の寄付を実施し、インドネシアにおける医療体制等の整備等に貢献
  • インドネシアの医療現場に対し支援を行う現地医師会の関連組織「Perhimpunan Dokter Umum Indonesia」(PDUI)に1,300百万ルピアの寄付を実施
  • アジアを中心とする各地域の人々や企業を支援するため、“SMBC Together with You Fund”を立ち上げ、総額170万米ドルの寄付を実施。 計9カ国で17のパートナーとの協力を通じて、生活必需品や医薬品、医療、教育に関連した様々な支援を提供。
    詳細は、こちらをご覧ください。

文化・芸術の振興に対する支援

新型コロナウイルス感染症により、影響を受けている文化・芸術活動に対する支援として「公益社団法人日本オーケストラ連盟」に対し、1億円の寄付を実施(詳細は こちら

(2) お客さまとともに取り組む寄付・支援

当社による寄付に加え、グループ各社が提供するサービスの利用等を通じて、お客さまが社会貢献に参画出来る取組を行います。

  • SMBC at HOME」三井住友銀行において、個人、法人のお客さまにご利用頂くインターネットバンキングの取引に応じて、本感染症対策に関する寄付(最大1億円)を実施

(3) 役職員とともに取り組む寄付・支援

役職員が社会貢献に参画できる取組として、グループ役職員から寄付を募り、当社がその寄付額に対してマッチングギフトを実施します。

  • グループ役職員向け募金「SMBCグループ 新型コロナウイルス対策支援募金」に寄せられた役職員の寄付金に当社のマッチングギフトを上乗せし、役職員の推薦団体を含む非営利団体13団体に総額1,500万円の寄付を実施(詳細は こちら

感染拡大の防止、そして、役職員及びその家族の健康、お客さまの安全・安心を確保することを最優先としながら、社会の公共インフラとして必要な業務を継続すべく、国内外において様々な取組を行っています。

感染拡大防止のための対応

  • グループ各社では、お客さまの窓口となる支店や営業所、コールセンター、また、データセンターや事務・決済処理等を行う拠点において、2チーム以上に分けて業務を行う「スプリット・オペレーション」等を行いながら、円滑な業務運営を継続すべく取り組んでおります。
  • 緊急事態宣言の期間中に、特定の業務を自粛・休止していたグループ各社の一部拠点については、同宣言の解除を受けて、順次業務を再開しております。但し、営業時間の短縮等を行っている場合がございますので、詳細は、各社のホームページ、プレスリリース等をご参照下さい。
  • 三井住友銀行やSMBC信託銀行では、各支店の窓口に飛沫感染防止用のアクリル板を設置し、ATMでお待ちのお客さまに対して、適切な距離を保って頂くよう従業員がご案内する等、店頭での感染防止に努めております。
  • 政府による出勤者削減要請も踏まえ、グループ各社においては、金融機能の維持や営業拠点支援を含むお客さまへの対応等のために出勤せざるを得ない従業員を除いて原則在宅勤務または自宅待機とする等、出勤者の抑制に努めている他、時差出勤の推進や外訪営業の抑制等に取り組んでおります。
  • グループ各社の従業員に本感染症の罹患者が発生した際には、保健所の指示・指導の下、お客さまとの接触有無を含む行動歴の調査や在籍拠点の消毒作業等、感染拡大防止に向けた適切な措置を講じております。

従業員に対する取組

  • 従業員は、毎朝の検温や健康状態の確認を励行し、本人や同居家族に発熱等がある場合は出勤を控えています。また、三井住友銀行及びSMBC信託銀行では、全従業員に対し、毎朝問診メールを配信する等の取組を通じて、従業員の健康状態を適切に把握出来るように努めています。
  • 小学校や幼稚園等の休校・休園に伴い家庭での育児が必要となった従業員や、妊婦、基礎疾患のある従業員等に対し、テレワークや特別休暇の取得を推奨しています。
  • 健康・精神面の不安を抱える従業員をサポートするために、三井住友銀行では保健師(社内)やカウンセラー(社外)による相談窓口の設置、SMBC信託銀行ではメンタルヘルスケア用の電話相談窓口の導入等を行っております。