社会的価値の創造・経済的価値の追求

チームに浸透している
「3つのI」の考え方
私は、2017年に三井住友銀行に入行し、支店での窓口業務や、法人営業を経て、2021年に市場事業部門に配属されました。現在は、市場運用部で株式運用業務に従事しています。
市場事業部門では、一人ひとりの相場観を周囲と共有し、皆で徹底的に議論を行う機会が非常に多いです。年次・階層・部署の境界はなく、若手が上司や他部署と直接議論を行うことが日常的な風景になっています。私も、自身の分析に基づいた相場観を部長席へ直接伝えることが多く、また、部門のエコノミストやストラテジストからの意見を頻繁にいただいています。私よりもはるかに長い時間マーケットと向き合ってきた先輩たちと議論を重ねることは、自身の相場観を磨き上げる上で非常に役立ちます。こうした環境が、積極的に相場観を共有し合う文化を醸成し、「3つのI」-Insight(洞察力)、Imagination(想像力)、Intelligence(情報力)の浸透につながっており、我々の運用力の源泉になっていると実感しています。
私が所属する株式運用グループではインデックス投資を行っており、投資判断に際しては、マクロ経済や各国金融政策の分析だけでなく、インデックスを構成する個別銘柄の動向から実体経済への示唆を得ることが不可欠です。膨大な情報の中から核心となる情報を掴み、まだ経済指標等には表れていない実際の経済状況を徹底的に見極め、相場の先行きや将来起こり得るあらゆるリスクを想像する、という「3つのI」を常に意識しています。
相場の変化を見極め、迅速に投資判断を行うために
世の中の情報の伝達速度が高まり、マーケット参加者は同じ情報を瞬時に受け取っています。こうした中、我々は、徹底的な議論を通じたスピーディな投資判断により、他社に先駆けた収益機会の捕捉やリスク回避を実現すべく努力しています。具体例としては、2024年8月の日経平均株価暴落時のオペレーションがあります。同年3月の日本銀行によるマイナス金利政策の解除以降、10年以上にわたる金融緩和からの大転換にもかかわらず、マーケット参加者は緩やかな金融緩和の縮小を見込んでいる状況でした。株価は高値を更新しており、ドル円も数十年ぶりの円安水準にありました。ただ、我々はマーケットの過熱感を感じ、短期的な調整の可能性に備えていました。結果的に、その後、日経平均株価が暴落した際も、損失を回避することができました。
国際政治や地政学リスクによる影響もあり、マーケットの不確実性は日に日に高まっています。このような環境下では、世界中で起こるさまざまな事象の本質を見抜く力が一層求められるため、広範な知識を継続的に蓄積し、絶えず深く考察する姿勢が重要です。今後も「3つのI」を大切にしながら、マーケットのプロフェッショナルとしての自己の成長を通じ、会社に貢献したいと思います。
