CEOメッセージ
四半世紀の歴史を礎に、
次なる飛躍へ
「寒風吹きすさぶ荒波への船出」
今を遡ること四半世紀前、当時の西川頭取は、三井住友銀行の発足をこう表しました。2001年は4月1日が日曜日であったため、翌2日の初営業日に新銀行の本店となる日比谷三井ビルディングで行われたオープニングセレモニー。春の陽気に通りを隔てた日比谷公園に花が咲く明るいムードの中、旧財閥系による世紀の大合併といわれた新銀行の誕生に少なからず高揚感を抱いていた関係者の間に、一気に緊張感が走ったことを思い出します。
—— “その言葉通り、当時の金融を取り巻く環境は、極めて厳しいものでした。1980年代末、世界の時価総額ランキングを席巻し、飛ぶ鳥を落とす勢いだった日本の金融界。しかし、1990年代のバブル崩壊を境に、その景色は一変します。日本経済が、債務、設備、雇用の3つの過剰で構造的な不況に陥る中、金融機関は不良債権問題に苦しみ続けました。”
SMBCグループも例外ではなく、不良債権処理や株式の減損損失により発足後2年連続で赤字決算。業容は国内3番手にとどまり、経営健全化の過程で海外ビジネスも縮小を余儀なくされました。加えて、公的資金の注入を受けた銀行への社会の目は大変厳しく、お客さまから信頼をいただくことも容易ではない状況。まさにSMBCグループは、存続すら危ぶまれると言っても過言ではない、先の見えない航路を漕ぎ出したのです。
「何としてもこの状況から抜け出し、お客さまからもう一度信頼を寄せていただけるようになりたい」、当時の役職員は、この一心で最優先事項である公的資金の完済に向けてひたむきに取り組みました。合併後3年間で社員数を3割、支店数を1割削減する構造改革を完遂して収益力を大幅に高めたほか、持株会社化、増資等、あらゆる手段を講じて財務基盤を強化したのです。そのかたわら、我々の先人たちは、「いつかは本邦トップになり、グローバルに存在感を有するプレイヤーになる」という夢を抱き続け、国内においては、お客さま本位の精神に則った業務活動により取引基盤を広げつつ、プロミスとの資本提携、住商リースとの統合等による非銀行事業の強化を進めたほか、海外においても拠点網の再構築等、将来の飛躍に向けた布石を打ってきました。
こうした役職員全員の心血を注いだ努力により、SMBCグループは、お客さまや株主・投資家の皆さまをはじめとするステークホルダーからの信頼を少しずつ取り戻していきました。そして、三井住友銀行の発足から5年半後の2006年10月17日、ついに公的資金を完済します。グループ内には、公的資金を返済できた安堵感や困難をようやく乗り越えたという達成感もありました。しかし、当時の経営陣は、公的資金の完済をゴールではなく、その先にある夢の実現に向けた大きなターニングポイントと捉えます。翌年には、「最高の信頼を得られ世界に通じる金融グループ」という中長期ビジョンを打ち出し、SMBCグループとして、グローバルな金融機関を目指す思いを明確に示したのです。
—— “しかし、その後も、金融を取り巻く厳しい環境は続きます。2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、2020年以降のコロナショックといった危機に見舞われる中、日本経済は新興国の台頭や少子高齢化の進展を背景に停滞、デフレから脱却できず、日本銀行は、2013年に量的・質的金融緩和、2016年からはマイナス金利を導入しました。さらに、2010年代後半には、米中対立をはじめとする地政学リスクも高まってきました。”
このような混乱が続く経営環境においても、SMBCグループは、掲げたビジョンを道標に一歩一歩着実に歩みを進めていきます。次々と起こる危機に対して臨機応変に対応することで、国内外でのプレゼンスを高め、世界的なポジショニングを着実に改善していきました。リーマンショック後の2009年、赤字決算や金融規制強化で財務的に大変苦しい状況の中、銀証融合のビジネスモデルを構築するため、日興コーディアル証券の買収を決断したほか、2012年には、経営破綻した英RBSから航空機リース事業を買収しました。アジアにおいても、コロナ危機下の行動制限の間隙を縫い、2021年以降、ベトナム、フィリピン、インドといった戦略国での出資・買収を進めたほか、米国では独立系証券会社のJefferiesに出資を開始しました。
一方、マイナス金利による低収益環境が続く国内では、収益構造を改善させるため、他行に先駆けてチャネル改革や業務・事務の効率化・デジタル化等不断の改革に取り組んだほか、2017年には、グローバルスタンダードを見据え、グループ経営を高度化するため、事業部門制・CxO制を導入しました。
—— “そしてコロナ危機後、ついに日本経済は再成長へ大きく動き出します。円安等も背景に企業の業績は好調で、成長に向けた投資を活発化しているほか、賃上げを受けて個人の消費も堅調で、貯蓄から投資への動きが本格化。さらに、デフレではない状態となったことを受け、日本銀行は2024年3月にマイナス金利を解除し、金融政策の正常化を進めています。”
経営環境の好転という追い風を受けて、SMBCグループも3期連続で最高益を更新し、時価総額も20兆円規模となりました。業容面では、国内において2番手の地位を確固たるものとし、多くの領域でトップ、あるいはトップをねらえる位置に立っています。海外ビジネスも、社員数はグループ全体の半数以上、収益も4割程度まで拡大し、欧米トップ金融機関の背中が見える位置にまで躍進しました。そして、社会やお客さまからも、課題解決に向けたソリューションプロバイダーとして信頼を頂けるようになりました。
このSMBCグループ発足から25年間の成長の軌跡を振り返ると、国内の商業銀行業務を核とする金融グループが、業務のウィングと地域のウィングの2つを意識して広げてきたことが分かります。業務については、カード、証券、リース、信託、アセットマネジメント等の金融業務の多角化を進め、非金融業務にも挑戦しています。地域については、海外拠点網を拡大するとともに、アジアの個人向けビジネス、米国の証券ビジネス等、各地域で事業を深化させてきました。加えて、2つのウィングを支えるエンジンとして、国内商業銀行業務の安定した収益基盤を確立し、世界に通用するガバナンス態勢を構築してきたのです。
SMBCグループは、こうした四半世紀の歴史を礎に、次なる飛躍を目指します。我々が中長期的に目指すもの、それは発足時から連綿と受け継がれてきた夢「本邦トップ、かつ、グローバルに存在感を発揮するプレイヤー」となることです。我々は今、その途上ではありますが、夢にようやく手が届く、夢を現実的にねらえるところまでたどり着きました。
「トラステッド・パートナー」として日本の成長に貢献し、世界に挑む
“今度は我々自身が、次の10年、20年の飛躍に向けて、しっかりと歩を進めていかなければなりません”
SMBCグループが次なる成長フェーズに入るにあたり、我々は何を心にとどめておくべきか、私は2026年3月の会議で、役員や部店長に向けてこう伝えました。
「現在のSMBCグループの地位や好業績は、今経営を担っている我々だけの成果ではありません。過去25年間、どんなに苦しい状況においても、夢を信じ、トップバンクを目指して積み重ねてきた諸先輩方の努力が、環境変化を受けて一気に花開いた結果でもあります。我々は、これまでの先人の努力に感謝するとともに、今度は我々自身が、次の10年、20年の飛躍に向けて、しっかりと歩を進めていかなければなりません」
「どうか皆さんには、SMBCグループが、本邦トップ、かつ、グローバルに存在感を発揮するプレイヤーになれると信じ、必ずやこれを実現するという強い思いを持ってほしいと思います。皆で夢を本気で信じましょう」
こうした中長期的な経営の方向性を踏まえ、今回、新たなビジョン「世界をつなぐ日本発のトラステッド・パートナー」を定めました。「世界をつなぐ」には、世界の一流プレイヤーを目指すこと、すなわち、世界の拠点網をベースに、資金、情報、ビジネスをつないで価値を創出し、お客さまのボーダーレスな活動を支える存在となる、「日本発」には、マザーマーケットである日本の再成長に貢献するとともに、我々自身も戦略領域でトップの地位を確立し成長していく、そして「トラステッド・パートナー」には、発足以来、先人たちが一貫して大切にしてきた「信頼」のうえに我々ならではの価値提供を重ね、ステークホルダーの皆さまから信頼されるパートナーになる、という決意を込めました。
ここから、SMBCグループが本気で世界と伍して戦うフェーズが始まります。
高みを目指して大胆な変革にチャレンジ
“アセットに依存する貸出を中心としたビジネスから脱却し、より資本効率の高いCIB・S&Tビジネスへ軸足を移していかなければいけません。”
今回、新たな中期経営計画を定めるにあたり、中長期的に目指す収益性の指標として、欧米の上位行にならい、のれん等の無形固定資産を除いた資本に対する収益率であるROTE(Return on Tangible Equity)を用い、ROTE15%、そしてそれを達成するためのボトムライン利益として2兆円台半ばを設定しました。新たな中期経営計画はこの目標に向けた最初の3年間と位置付け、「高みを目指して大胆な変革にチャレンジ」するという基本方針の下、まずはROTE13%、ボトムライン利益2兆円を達成します。
デジタルを活用して本邦トップの地位を確立
我々は今、国内のデジタル化の分野で、業界のトップランナーであると自負しています。リテール向けのOliveや中小企業・スタートアップ向けのTrunkを中核に、総合金融サービスの新たな形を業界に先駆けて生み出してきました。2023年3月にリリースしたOliveは、継続的なアップデートを重ねながら利便性を高め、現在では750万件超のアカウントを有する基盤へと成長しています。今後3年でこれを1,500万件まで倍増させる計画であり、規模の拡大を通じてプラットフォームの付加価値をさらに高めていきます。
こうしたデジタル基盤は、金利のある世界において預金の重要性が一段と高まる中、物理的な制約にとらわれることなくお客さまとの接点を増やせる点で、大きなアドバンテージとなっています。さらに、2026年5月には、Oliveを起点に国産ヘルスケア基盤の構築について、富士通・ソフトバンクと業務提携しました。併せて、ウェルスマネジメントの分野でもSBIグループとの共同出資によるOliveコンサルティングがサービス提供を開始しています。基本的な取引はデジタルで完結させながら、ご自身のタイミングで対面サービスも併用したいというデジタル富裕層のお客さまのニーズに応え、預かり資産拡大につなげていきます。Trunkにおいても、外部パートナーと連携しながらサービスを拡充し、比類なき利便性を実現することで基盤を拡大するという考え方は同様です。
デジタル金融領域の競争は今後も厳しくなるとみられますが、私は全く心配していません。我々の真の強みは、先例にとらわれず新しい価値を生み出す力、果敢に挑戦する覚悟、そして困難があってもお客さまに確かな価値を届けるという強い情熱にあり、これこそが我々の成長を支える原動力です。今後もお客さま起点の発想を徹底し、デジタルプラットフォームの進化をリードしていきます。
ホールセールビジネスについては、デジタルプラットフォームを通じて獲得した預金を活用して旺盛な資金需要に応じながら、大企業・中堅企業・中小企業というすべてのステージのお客さまに対してトップの競争力を確立していきます。従来は競合との間に懸隔があった大企業取引については、前中期経営計画期間に大型のM&A案件等を多数獲得し、優位に差を縮めることができました。今後はJefferiesとの連携も活用しながら、大型化・グローバル化するコーポレートアクションへの対応力を一層高度化していきます。中堅・中小企業向けビジネスは我々の強みがある部分ですが、証券機能の拡充によりM&Aや事業承継のニーズを捉え、すでにトップである顧客基盤・収益基盤を確固たるものにします。
海外ビジネスの構造改革
国内がマイナス金利に苦しんでいた頃、我々の収益成長を支えてきたのは海外ビジネスでした。海外進出する日系企業の支援や、大規模・グローバルなプロジェクトファイナンスの拡大があってこそ、国内の逆境を打ち返して安定的に利益を計上し、累進的配当や自己株取得を実施することができました。
しかし、足元では環境が大きく変化しています。国内金利の上昇に伴い、全社的な資本効率の目線が高まる中、海外ビジネスにはこれまで以上に「質」の向上、すなわち収益性の改善が求められるようになりました。
そのためには、従来のようにアセットに依存する貸出を中心としたビジネスから脱却し、より資本効率の高いCIB・S&Tビジネスへ軸足を移していかなければいけません。CIBについては、JefferiesとSMBCグループの強みを融合することで、幅広いお客さまに高度なセクター知見に基づく多様なファイナンス手段を提供してきました。協働の実績は着実に積み上げてきており、今後もさらに拡大させていきます。S&Tビジネスは金利の上昇や株式市場の活況という環境変化をチャンスと捉え、グループ一体でお客さまのニーズを捉えていきます。加えて、アセットを大きく使わずに安定した収益が見込める分野である、アセットマネジメントとグローバル決済ビジネスも本格的に伸ばしていきます。アセットマネジメントでは、我々ならではのエッジを利かせた商品・サービスの提供を通じて預かり資産の拡大を目指します。グローバル決済については必要なIT投資や人員増強をしっかりと行い、クラウド・AI等の技術も活用しながら商品をレベルアップさせ、お客さまのグローバルなビジネスを国内外でシームレスに支えながら預金獲得を強化します。
もうひとつ、収益性改善において鍵となるのが、やはりアジアのマルチフランチャイズ戦略です。これまでインド・インドネシア・ベトナム・フィリピンという戦略国においてフルラインの金融サービスを展開するための投資が先行してきました。インドのYES BANKへの出資をもって一連の基盤構築が節目を迎え、今後の3年間はその総仕上げの期間と位置付けています。私から直接、各事業の責任者に投資効果の早期実現を強くお願いしています。国としての成長ポテンシャルが大きいインドを中心に、背水の覚悟で収益化を行う方針です。
経営の柱に据えたテクノロジー
各事業部門での戦略を実行する前提条件として、オペレーションを担うシステムの利便性や堅牢性、効率的な運営を行うためのデータ活用が求められるようになっています。もはやIT投資は経営戦略そのものであるという思いから新中期経営計画では「ITトランスフォーメーション」を掲げ、テクノロジーを経営の柱と位置付けました。投資額も前々中期経営計画から比べるとおよそ2倍となる1兆円を投じ、クラウド化をはじめとした抜本的なインフラの高度化やグローバル水準の開発力の獲得を目指していきます。
中でもAIは、金融機関とお客さまの関わり方を根本から変え得る重要なテーマです。まずはSMBCグループとして、AIを一部の専門人材の技能としてとどまらせずに、全社員が日々当たり前に活用する仕事道具として根付かせます。社員を「総AI人材化」することで生産性と提案力の大幅な向上につなげる計画で、社内ではマネジメントレベルにまで研修を行っています。併せて、お客さまの利便性に直結するようなサービス・プロダクトに対するAI導入も、多数のユースケースを作りながら検討を進めています。外部のパートナーとも協力しながら、お客さまの資金周りの煩雑な事務・意思決定を一括して安心してAIに任せられるような世界を創っていきます。
現場力・戦略遂行力を支える人的資本
今まで述べてきたような戦略をすべて着実に実行していくのは簡単なことではありません。しかし、私は、外部からも高い評価を頂くことの多い我々の現場力や戦略遂行力をもってすれば、きっとやり遂げられると確信しています。ただし、この優位性をしっかりと維持し、さらに磨きをかけるためには積極的な人的資本への投資が不可欠です。まずは重点領域の戦略遂行に必要な人材を、能力の可視化やコース別採用によって質・量の両面で担保するほか、難しい課題にも前向きにチャレンジし続けるカルチャーも継続して醸成していきます。そして何よりも、現場で活躍するプロフェッショナルな人材に対して経営としてしっかり報いる仕組を構築することで、組織として最大のパフォーマンスを発揮させます。その一環として、2026年1月に導入した三井住友銀行の新人事制度では、現場の顕著な貢献に報いるための特別賞与を設定しました。さらに、これらの取組の効果を定量的な指標を用いて可視化し、人的投資に見合った付加価値を適切に創出できているか経営としてモニタリングを行うことで、人的資本経営を高度化させていきます。
社会的価値創造のブランド確立
「社会的価値創造」という言葉は前中期経営計画から積極的に使い始め、専担組織を設置のうえ、彼らの旗振りによって社員全員参加の取組の輪を格段に広げることができました。また、学生アスリートの社会での活躍をサポートする「シャカカチ BOON BOON PROJECT」や、東京大学、京都大学、筑波大学との産学連携にとどまらない提携等、ユニークな取組も数多く開始でき、社会的価値創造といえばSMBCグループというブランド化が見えてきました。
一方で、金融という本業を通じてできることはまだ多くあるとも感じています。個人のお客さまのお金にまつわる不安をOliveによって解消する、法人のお客さまの脱炭素に向けた取組を支援する、フィランソロピーアドバイザリーにより社会課題解決に向けて資金が循環する仕組を構築するなど、本業を通じた取組を引き続き高度化していきます。「緑の地球」「輝く人々」「幸せな成長」をマテリアリティとして、社会的価値創造がSMBCグループの強みであると言えるまで、取組を確立していく方針です。
中長期的成長を支える
資本政策・株主還元
新中期経営計画においても、資本政策の基本的な考え方は不変であり、引き続き健全性の確保・成長投資・株主還元のバランスを重視した運営を行います。成長投資については、前中期経営計画の期間において、マルチフランチャイズ戦略やJefferiesとの提携といった将来の成長をつくるためのインオーガニック投資に一区切りがついたので、これからの3年間はその収益化に専念したいと考えています。一方で、オーガニックな投資については、引き続き旺盛である国内法人のお客さまの資金需要にしっかりと応えることで、我々自身の成長だけでなく日本の再成長にも貢献していきたいと考えています。併せて、必要なIT投資もしっかり行い、世界の主要金融機関に引けをとらずに成長可能なシステム基盤を確保します。
なお、我々が中長期的な時間軸を持つビジョンの下で戦略を進めていく以上、株主・投資家の皆さまとも中長期的な関係を築いたうえで我々の実績をご評価いただきたいと考えています。そうした思いから、長期保有に魅力を感じていただけるよう株主還元も強化し、配当は毎期増配にコミットすることにしました。着実な利益成長をもって永続的に企業価値を高め、皆さまに還元してまいります。
株主さまとの長期的な関係構築に向けて
新NISAの浸透等により、足元では中長期的な投資を行う個人投資家の方が増加しています。SMBCグループの株式についても、中長期的な成長戦略に基づき保有していただけるよう、株式分割の実施と株主優待の開始を決定しました。1対2の割合で分割を行うことで投資単位を引き下げるほか、Oliveを活用した優待を行うことにより株主さまにもOliveをご利用いただき、当社の事業をより身近に感じていただきたいという思いを込めています。投資しやすく保有しやすい銘柄として、当社株の魅力を高めていきます。
終わりに
“どのような環境においてもしっかりと成長を実現できる、お客さまや株主・投資家、社会の皆さまから最高の信頼をいただける金融グループにしていきたいと考えています。”
我々SMBCグループはこれまでの25年間、幾多の逆風を受けながら前進を続けてきました。では、次の25年に何が起こるのか、それを今から知ることはできません。地政学リスクの高まりや社会的分断の広がり、不安定な国内外の政治・経済情勢等、先行き不透明な状況は今後も続きます。しかし、何といっても大きなインパクトを与えるのはAIの進化でしょう。AIは我々の事業のあり方を根底から覆す可能性を秘めています。10年後の金融ビジネスの姿すら予想できないほどです。
しかしながら、私は、SMBCグループが次の四半世紀も勝ち残り続け、「成長の25年」にできると確信しています。その信念を支えるのは、「お客さま・社会に貢献したい」と強く思い、人一倍考えて行動する、また、ステークホルダーの皆さまから寄せられる信頼を守り続けるという三井・住友の時代から脈々と受け継がれてきた我々のDNA、そして、それを体現するグループ13万人の素晴らしい社員たちです。SMBCグループの先人たちは危機や激動の時代にこそ、その真価を発揮してきました。そして、これからの予想がつかない時代、今度は我々がその強みを発揮し、SMBCグループをさらなる高みへと導いていく。そのような未来を、私は今から楽しみにしています。
私はグループCEOとして、社員が思う存分に挑戦し、その能力を発揮できる環境を整備するとともに、SMBCグループとして進むべき方向、目指すべき姿を明確にして、先頭に立って牽引していく所存です。そしてSMBCグループを、来るべき25年間、どのような環境においてもしっかりと成長を実現できる、お客さまや株主・投資家、社会の皆さまから最高の信頼をいただける金融グループにしていきたいと考えています。
株主・投資家の皆さまには、今後とも、より一層のご理解・ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
三井住友フィナンシャルグループ
取締役 執行役社長 グループCEO
