事業戦略

事業部門

事業戦略 リテール事業部門

執行役専務
リテール事業部門長 上村 明生

リテール事業部門実績

リテール事業部門実績

*1 内部管理ベース(為替影響等調整後)
*2 過払い債務の抜本的処理影響を除く

Oliveのさらなる強化・高度化、Oliveを軸としたビジネスモデル改革、ウェルスマネジメント(WM)ビジネスのグループ融合等、顧客起点でリテールビジネスを進化させ続けることで、「先進性・利便性・安全性で、お客さまから最も支持されるリテール金融グループ」を目指します。

 2025年度までの前中期経営計画では、円金利上昇や株価上昇といった良好なマーケット環境が追い風となり、WM、決済・ファイナンス、預金等のビジネスが好調に推移したことで、業務純益は3ヵ年で2,411億円増加の4,277億円と大きく伸長しました。当期純利益は、3ヵ年で1,394億円増加の2,178億円となり、ROCET1は3ヵ年で3倍強の水準となる15.6%となりました。

 2026年度から始まる新中期経営計画においては、貯蓄から資産形成への流れの継続、富裕層のお客さまの拡大、デジタル化・キャッシュレス化の加速、円金利上昇等を背景に、我々のビジネスチャンスは引き続き拡大していく見込みです。

 次の3年間では、こうした主要マーケットの拡大を着実に捉えるべく、強みとして確立したOliveのさらなる高度化や他のビジネスへの活用、国内トップクラスの三井住友銀行、SMBC日興証券、SMBC信託銀行が集うWMビジネスにおいてさらなるグループ融合に取り組みます。また、我々の事業の持続性を確たるものとすべく、AI・デジタルやマーケティング等の注力領域への投資を通じた強固な事業基盤の構築にも取り組んでいきます。

 主要戦略の柱のひとつであるOliveは、2023年3月のリリース以来3年間で763万件のアカウント数を実現しました。次の3年間は、大胆な資源配分を継続することで、さらなる機能拡充・競争力強化を図り、累計1,500万件を超えるアカウント数の獲得を目指します。Oliveのますますの拡大を通じて、日常取引に紐付く粘着性の高い預金の積み上げやキャッシュレス取引のさらなる拡大を実現していきます。

 もうひとつの柱であるWMビジネスは、グループ連携の高度化を図ることで、アセットマネジメント・外貨預金残高は、3ヵ年で9兆円増加の23兆円となりました。次の3年間は、グループ融合をテーマに、お客さまのニーズに合わせた、企業オーナー向けの専門金融モデル、資産家向けの総合金融モデル、デジタル富裕層向けのリモートコンサルティングモデルの3つのモデル構築に取り組むことで、本邦No.1のアセットマネジメント資産残高の実現を目指していきます。

 我々は、国内随一のグループの総合力を最大限に活かし、顧客起点での変革を加速させることで、お客さまから最も信頼され、選ばれ続けるグループの実現を目指していきます。

事業戦略 ホールセール事業部門

執行役専務
ホールセール共同事業部門長 馬渕 幸広 伊藤 文彦

ホールセール事業部門実績

ホールセール事業部門実績

*1 内部管理ベース(為替影響等調整後)
*2 政策保有株式の売却益

事業環境の変化に伴い高度化するお客さまの経営課題に対し、SMBCグループ一体で、資金調達、運用、決済等に関連したソリューションを幅広く提供することで、お客さまに信頼される「本邦No.1の法人ビジネス」の確立を目指します。

 前中期経営計画においては、資本市場の変化や地政学リスクの高まりによるグローバル経済の分断等、激変する外部環境の中、お客さまの経営課題に対してSMBCグループ一体でスピーディなアプローチを実施したことで、業務純益・ROCET1ともに当初計画を大幅に上回る水準で着地しました。2026年度よりスタートする新中期経営計画においては次の5つの取組に注力します。

① 高度なグループシナジー発揮による価値提供最大化 複雑化するお客さまの経営課題に対して、グループ一体で高度な総合金融サービスを提供します。証券ビジネスは、Jefferiesとの連携強化の他、三井住友銀行とSMBC日興証券のさらなる連携体制の整備を進め、M&A案件への対応力をグループベースで強化します。不動産仲介ビジネスは、早急に人材の整備を進め、三井住友銀行・SMBC信託銀行を中心に難易度の高い案件への対応力を強化し、収益性の向上を目指します。

② 顧客のグローバル展開をサポートする体制構築 グローバル企業のお客さまに対し、国内外一気通貫での連携体制の強化を図るほか、三井住友銀行・SMBC日興証券・Jefferiesが、それぞれの知見やネットワークをクロスさせながら連携を深化させることで、クロスボーダーM&A等の大型案件獲得をねらいます。

③ デジタルをフル活用した効率的・効果的な体制構築 Trunkは機能拡充によるさらなる利便性向上を図り、中小企業領域における収益基盤の拡充をデジタル活用によって効率的に進めます。また、生成AIの活用によって既存業務のプロセスを抜本的に効率化し、捻出された時間でお客さまへの提案の質とスピード向上に努めます。

④ 質の高いアセット積み上げ、リスクテイクを通じたROTE向上 お客さまのコーポレートアクションは引き続き活況であり、適切なリスクテイクによるアセット投入を通じて、貸出金利鞘やROTEの向上に継続して取り組みます。

⑤ プロフェッショナルな行動、スキルを誇る強靭な組織作り 新たな人事制度の下、一人ひとりが専門性を強化し、パフォーマンスを最大限発揮できる環境を整備するほか、注力分野にはリソースを集中的に投入し、さらなる収益性向上を図ります。

 こうした取組を通じて、お客さまからさらに信頼され、お客さまとともに持続的な成長を実現する金融グループを目指します。

事業戦略 グローバル事業部門

執行役専務
グローバル共同事業部門長 中村 敬一郎
執行役副社長
グローバル共同事業部門長 百留 秀宗

グローバル事業部門実績

グローバル事業部門実績

* 内部管理ベース(為替影響等調整後)

グローバルCIB・S&Tやマルチフランチャイズ戦略等の広範な事業ポートフォリオを最大限活用し、国内外のお客さまの国際的な事業展開をグループ一体でサポートしていきます。

 前中期経営計画期間中は、中東での地政学リスク顕在化をはじめ、事業環境の不確実性が高まる中、事業ポートフォリオの収益性向上に向けた資源シフト加速、プライマリ・セカンダリ一体運営をはじめとしたCIB・S&T強化、およびマルチフランチャイズ戦略におけるインドのYES BANKへの出資等、成長に向けた取組を着実に進めました。

 その結果、リスクアセットを抑制しながらトップラインは大きく伸長しましたが、成長領域や基盤強化への戦略投入等により経費も増加しました。また、新興国等において与信関係費用が発生していることを踏まえ、リスクコントロールのさらなる強化が重要と認識しています。

 新中期経営計画では、引き続き不確実性の高い事業環境には十分注視しつつ、採算性改善を基軸に、中長期的にグループの質の伴った成長を牽引していくため、以下4つの重点戦略領域に注力していきます。

① グローバルCIB・S&Tの強化 高採算領域への資源シフト、事業ポートフォリオ入替を継続しつつ、S&T強化と並行して投資家ネットワークを拡充し、OtoDをはじめとした資産回転型ビジネスモデルへの転換を進めていきます。また、Jefferies提携を活用した投資銀行ビジネスや、新ブランド「SMBC Connect」を活用した預金獲得にも資するトランザクションバンキングビジネス等、ノンアセット収益をさらに拡大していきます。

② マルチフランチャイズ戦略の成長実現 SMBCグループとの連携を通じたシナジー創出を含め、各既存出資先の収益力向上に注力し、インドをはじめとする各国の高い経済成長の果実を着実に捕捉していきます。また、各国の事業環境の変化に適切に対応しつつ、アセットクオリティの改善等を通じて、安定的かつ継続的な利益成長を目指します。

③ グローバル経営基盤強化 複雑化する事業環境に応じたリスク管理の強化と同時に、グローバルに最適かつレジリエントな業務運営体制を構築します。IT・AIについてはモデル転換に必要な投資をグローバル一体の目線で戦略的に実行することで、効率的に基盤整備を進めていきます。また、インドに開業したオフショアリング拠点を梃子に業務効率化を推進し、経費構造改善、オペレーティングモデル変革を実現します。

④ 新規成長領域の拡大 次なる成長を支えるオルタナティブAM戦略については、2025年リリースの統一ブランド「SMBC PRIVATE MARKETS」を活用しつつ投資家ネットワークを拡充し、グループ一体でのマネジメントフィービジネス拡大を図ります。

事業戦略 市場事業部門

執行役専務
市場事業部門長 永田 有広

市場事業部門実績

市場事業部門実績

*1 債券ポートフォリオ入替影響を除く
*2 内部管理ベース(為替影響等調整後)
*3 バンキング勘定の金利リスク見合いを含む

マーケットリスクのプロフェッショナルとして、世界の潮流と市場の変化を新たな価値の創造につなげるとともに、お客さまに対して高い付加価値を持続的に提供していくことを目指しています。

 市場事業部門は、外国為替・デリバティブ・債券・株式等のトレーディングおよび市場性商品を通じたソリューション提供や、バランスシートの流動性リスクや市場リスクを総合的に管理するALM業務を担っています。マーケットリスクのプロフェッショナルとして、自らのリスクテイクを磨きつつ、お客さまへ高い付加価値を持続的に提供することを目指しています。我々が最も重視するのは、世界中で起こるさまざまな事象を「4つのI」−Insight(洞察力)、Imagination(想像力)、Intelligence(情報力)、そしてIntegrity(高い倫理観と規律)をもって深く分析し、世の中の本質を見抜く力です。この強みを活かし、先行き不透明な環境下でも相場と真摯に向き合い、ダイナミックなポートフォリオ運営を通じて収益を積み上げてきました。

 新中期経営計画では「世界の潮流と市場の変化を新たな価値の創造につなげる」ことを目指す姿に掲げています。ALM体制の高度化に加え、いかなる環境にも通用する収益基盤の構築、特に円プロダクトをS&Tの中核に据え、海外ビジネスの成長軌道を引き上げることに愚直に取り組んでいきます。

① 戦略的なポートフォリオ運営と強靭な調達基盤の構築 「金利とAIのある世界」に対応しつつ、今後生じるであろう潮目の変化を的確に捉えるための努力をし続けることが我々の使命です。世界経済の動向と市場環境をしっかりと見極め、十数年ぶりに訪れた日本国債ポートフォリオ構築の機会を軸に収益機会を着実に捉えていきます。さらに、円貨・外貨の安定調達を通じお客さまを持続的に支えるべく、調達手段の多様化に加え、積極的にテクノロジー活用を進め、ALMの高度化を図ります。

② S&T推進とソリューション提供力の強化 S&Tビジネスでは、「地域戦略」「顧客戦略」「プロダクト戦略」の3本柱で推進力を高めます。顧客基盤の拡大により、どのような環境でも安定した収益を生み出しつつ、ボラティリティ上昇局面では収益を一段と高められるビジネスモデルへの転換を進めます。さらに、eFXをはじめとする電子取引の活用を通じ、多様化するニーズに応じた最適なソリューションをグローバルに提供します。

③ 高度な価値創出に向けたAIの活用 これら重点領域においてAIの活用を推進します。トレーディング領域では、業務効率化にとどまらず、人の判断価値と創造性を高める「Human in the loop」の世界観を追求します。同時に、AI活用の基盤となる統合データ基盤の整備を進め、高付加価値なサービスの創出につなげていきます。