環境ビジネスの推進

SMBCグループでは、環境ビジネスを「本業としてのビジネスを追求しつつ、地球環境の維持や改善に貢献するための取組」と位置付け、各社で活動を展開しています。太陽光発電を用いた再生可能エネルギービジネスや投資を通じた環境への貢献など、グループ各社で実施している環境ビジネスおよび環境関連商品・サービスの実績をご紹介します。

グリーンファイナンスへの取組

SMBC Group

SMBCグループは、本業を通じた環境・社会課題の解決に積極的に取り組んでいます。特に環境関連分野に特化したグリーンファイナンスの取組を強化し、これまで10兆円としていた2030年までの目標額を「グリーンファイナンスおよびサステナビリティに資するファイナンス実行額30兆円(うちグリーンファイナンス20兆円)」と対象を再定義した上で上方修正しました。

政府が策定した2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略における14の重要分野をはじめ、脱炭素社会の実現に資するお客さまの取組への支援を実施・強化しています。具体的には、三井住友銀行による融資・預金、SMBC日興証券によるESG債等の引受、SMBC信託銀行による設備や敷地の受託、三井住友ファイナンス&リースによる設備リース・開発投資、日本総合研究所によるコンサルティング等、各社それぞれの個性を活かした支援を行っています。

再生可能エネルギーへのプロジェクトファイナンス

SMBC

三井住友銀行は、従来から国内外で太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー事業等に対するプロジェクトファイナンスを実施しており、確かな実績を有しています。 再生可能エネルギーは原則CO2を排出しないことから、発電した分だけ、従来の発電設備で石炭・石油や天然ガスなどの有限なエネルギーの使用に伴い排出されていたCO2を削減したとみなすことができます。それらの案件を支援することでCO2の削減に寄与し、環境負荷削減効果をもたらしています。

プロジェクトファイナンスの概要については、以下のリンク先をご覧ください。

三井住友銀行:プロジェクトファイナンス

2020年度の取組実績

2020年度は、計76件の再生可能エネルギープロジェクトに取り組みました。

2018年度の取組実績

2020年度の再生可能エネルギー案件によるCO2削減量(※)

2020年度に取り組んだ再生可能エネルギー案件により、29,728,083トン相当
(2019年度対比+17,643,260トン)のCO2排出削減に貢献しました。

2018年度の取組実績

(※)CO2削減量は、再生可能エネルギーの種類および、それぞれの国ごとの対象設備の発電容量や設備利用率等をもとに年間推定発電量を算定し、その値に各国の電力排出係数を乗じることで算出しています。なお、算出にあたって、プロジェクトの総事業費のうち三井住友銀行の融資額が占める割合(融資シェア)は考慮していません。
出所:設備利用率に関しては、風力発電(海外)は、洋上・陸上別にWind Europe「Wind energy in Europe in 2019 - Trends and statistics」より引用、太陽光・風力(国内)・水力・地熱発電は、「平成27年5月26日長期エネルギー需給見通し小委員会に対する発電コスト等の検証に関する報告」より引用。バイオマス発電は、事業者情報開示を参考に算出。
排出係数は、欧州環境庁、米国エネルギー省、日本の環境省などより引用。

グリーン預金

SMBC

三井住友銀行は、「グリーン預金」を通して、お客さまの資金運用面でのESG推進サポートを行っています。「グリーン預金」は、お客さまからお預かりする預金をESGのうち環境(Environment)分野、特に再生可能エネルギー分野向けファイナンスに充当する預金です。第三者評価機関の支援を得て「SMBCグリーン預金フレームワーク」を策定の上、お客さまからお預かりした預金を環境分野へのファイナンスにて運用し、毎年の運用状況を第三者評価機関に評価いただくことで透明性を確保しています。グリーンファイナンスによる調達面でのご支援に加えて、お客さまの運用面でもサステナビリティの実現に貢献し、地球環境に配慮した持続可能な経済成長を支援していくことを目指しています。

グリーン預金の概要については、以下のリンク先をご覧ください。

三井住友銀行:グリーン預金

サステナブルバリューアップファンド

SMBC SMBC信託銀行

三井住友銀行およびSMBC信託銀行は、積極的な改修工事による国内不動産ストックの良質化を目指す「サステナブルバリューアップファンド1号投資事業有限責任組合」を2021年2月に立ち上げました。本ファンドは、ある程度の築年数が経過した不動産を中心に投資を行い、積極的な改修工事を実施することで、投資不動産の価値向上による国内不動産ストックを良質化するとともに、空調施設を最新設備に更新することで省エネを実現するなど環境負荷の低減に貢献します。

再生可能エネルギービジネスへの取組

SMBC信託銀行

太陽光発電設備および敷地の使用権(所有権、賃貸権または地上権)を受託し、信託財産を管理するとともに信託受託者として売電により得た収入を原資に受益者への配当を行うなど、再生可能エネルギービジネスへの取り組みを行っています。

農業と発電を同時に行う「ソーラーシェアリング」向けリースの取組

SMFL

農地に支柱を立て、配置したソーラーパネル(株式会社トーヨーエネルギーファーム)

三井住友ファイナンス&リースは、ソーラーシェアリング向けの太陽光発電設備一式をリースしました。ソーラーシェアリングとは、農地に支柱を立て、上部空間に太陽光パネルを配置し、下部で農業を同時に行う事業です。この事業では、福島県の遊休農地で、太陽光発電とミョウガの栽培を同時に行います。農作物の生産とともに売電収入を得ることができ、安定した収入を得られることから、高齢化や農家離れが進む農村地域の振興策として注目が高まってきています。

サステナビリティ・リンク・リース

SMFL

三井住友ファイナンス&リースは、船舶のCO2排出削減量に連動してリース料が低減する「サステナビリティ・リンク・リース」の契約を締結しました。同社は2021年1月、海運業界の脱炭素化を金融機関として推進するために設立された「ポセイドン原則」に、リース会社として世界で初めて署名しており、本契約はリース料が同原則の評価式に連動しています。海運業界におけるお客さまの環境負荷軽減へのさまざまな取組を金融面で一層支援することにより、脱炭素・循環型社会の実現に貢献しています。

グリーンボンド等の発行支援

SMBC Nikko

SMBC日興証券は、2018年9月に「SDGsファイナンス室」を設置し、グリーンボンドをはじめとするSDGs債等による資金調達に係る助言および提案を行っています。また、SDGs及び気候変動問題に対する取組を更に支援していくため、Climate Bonds Initiative(以下、CBI)が運営する「Climate Bonds Partners Programme」(※)へ加入しています。このプログラムへの加入を通じてCBIとの連携を強め、今後も数多くのグリーンボンドの発行及び投資を支援していきます。
(※)気候変動への適応や脱炭素化に向けた投資に貢献する持続可能なグリーンボンド市場の成長のため、投資家とステークホルダーの活動や教育プロジェクトを支援するClimate Bonds Partnersが加入するプログラム。


SMBC日興証券:SDGs債等の引受

日本銀行「気候変動対応を支援するための資金供給オペレーション」への対応

SMBC

三井住友銀行は、日本銀行が実施する、気候変動対応を支援するための資金供給オペレーション(日銀グリーンオペ)の貸付対象先に選定されています。これを受けて、本オペレーションにかかる対象投融資に関する基準および具体的な手続きを、以下の通り定めています。


環境関連ビジネスの創出

低炭素社会実現に向けた取組

SMBC

三井住友銀行は、低炭素社会実現に向けた取組の一環として、2005年より、排出権に関連するビジネスを推進しています。
具体的には、日本政府がポスト京都メカニズムの新たな枠組みとして推進している「二国間クレジット制度(JCM:Joint Crediting Mechanism)(※)」に関連して、日本の環境技術を導入する、海外での省エネルギー・再生可能エネルギー事業の開発を金融の側面から支援しています。2010年度以降、アジアや中南米を中心とした30件以上の各種事業調査に加わり、金融スキームの検討などを行っています。
※日本企業が得意とする低炭素技術を途上国へ普及させることによって、実現した温室効果ガス排出削減・吸収への日本の貢献を定量的に評価するとともに、地球規模での温暖化対策に貢献し、日本の削減目標の達成に活用する仕組み。

排出権に関する概要や具体的な取組については、以下のリンク先をご覧ください。

三井住友銀行:排出権ビジネス

取組事例
取組事例 内容
苛性ソーダ・塩素製造プロセスの省エネシステムに関する調査の実施 2014年度には、中南米の苛性ソーダ・塩素製造工場における水銀法からイオン交換膜法への転換による省エネルギー事業の調査に参加し、二国間クレジット制度を活用して、旧来のエネルギー効率の低い水銀法から、省エネルギー効果の高いイオン交換膜法への転換の実現可能性を検討しました。このイオン交換膜法は、省エネルギーに加え水銀の使用削減にも資する、環境に配慮した技術です。
苛性ソーダ・塩素製造プロセスでの水銀使用を2025年から禁止することを定めた「水銀に関する水俣条約」の2017年8月発効が決定したことを受け、今後は、世界中の苛性ソーダ・塩素製造工場で水銀法からイオン交換膜法への転換が更に進み、水銀使用量が削減されることが期待されています。
二酸化炭素回収・利用・貯留に関する調査の実施 2015年度・2016年度に、中東および中米において、二国間クレジット制度を活用した二酸化炭素の回収・利用・貯留(CCUS:Carbon Capture, Utilization, and Storage)事業の実現可能性を調査しました。本事業は、日本の二酸化炭素回収技術を用いて、発電所などから排出される二酸化炭素をほかのガスから分離・回収し、大気中への排出を防ぐとともに、回収した二酸化炭素を有効活用するものであり、2016年末に発効されたパリ協定において新たに規定された温室効果ガス排出削減目標の達成に寄与することが期待されています。

成長分野への取組

SMBC

三井住友銀行は、サステナブルビジネス推進室で、「新エネルギー・エネルギーマネジメント」「環境」「農業」の3分野を成長分野ととらえ、お客さまの新たなビジネスチャンスの創出を推進しています。国内外の産官学の連携で集積した幅広い知見、ネットワークを活かし、各分野におけるビジネスサポートなどを行っています。

取組事例
取組事例 内容
ポーランド・スマートグリッド実証事業の実施 2016年度より、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)より委託を受け、日系企業と共にポーランドにて、日本の系統安定化技術と蓄電技術を活用したスマートグリッド実証事業を実施しています。世界的に再生可能エネルギーの導入が加速している一方で、気象条件によって出力が変化する再生可能エネルギーの導入量増加に伴い、送配電線において電力需給のバランス維持や過負荷問題といった系統課題が顕在化しています。本実証事業では、日本の技術を用いてこれら系統課題を解決し、ポーランドにおける再生可能エネルギーの導入拡大と、電力インフラへの設備投資の抑制、電力系統の安定化を同時に実現する系統安定化システムの構築を目指します。
緑の気候基金(GCF)の活用に関する調査の実施 緑の気候基金(GCF:Green Climate Fund)は、開発途上国の温室効果ガス削減と気候変動の影響への対処を支援するために、気候変動に関する国際連合枠組条約に基づいて設立された多国間基金です。三井住友銀行は、2016年度・2017年度に経済産業省のパプアニューギニアにおけるGCFを利用した地熱発電導入プロジェクトの実現可能性調査を、複数の日系企業とともに実施しました。今後は更なる調査などを通じて、GCFの活用および開発途上国における気候変動対策支援事業の案件組成を目指します。

設備・プラント処分の元請事業

SMFL

SMFLみらいパートナーズ(三井住友ファイナンス&リースの100%子会社)は、株式会社アビヅとともに株式会社SMART(以下「SMART」)を設立し、設備・プラント処分元請事業を開始しました。リース期間満了物件やお客さまが所有する不要となった機械・設備で、再使用可能なものは三井住友ファイナンス&リースが中古売買などへ活用、再使用できないものはSMARTが買い取りまたは引取ります。SMARTでは、処分する機械・設備から金属スクラップや廃プラスチックなどの有価物と産業廃棄物に仕分け、スクラップ業者への売却および処分業者への引き渡しを行います。本事業を通じて再生利用を促進することにより、廃棄物の発生抑制および適正な最終処分を支援し、循環型社会の実現に貢献しています。

環境関連のコンサル事業

JRI

環境アドバイザリー事業

エネルギー分野やスマートコミュニティ分野を中心に、数多くの環境関連プロジェクトを手がけています。新しいビジネスの創出により、地球温暖化問題の解決と環境貢献型ビジネスの発展に寄与することを目指します。


JRI

エネルギー関連政策提言

東日本大震災を契機に、日本のエネルギー政策は大きく見直されています。日本総合研究所では次世代エネルギーシステムのあり方や、わが国のエネルギー戦略について政策提言を行っています。 日本総合研究所の詳しい事例はこちらをご参照ください。


日本総合研究所:経済・政策レポート(環境・エネルギー)

海外での環境ビジネス関連の業務提携

SMBC

新興国では、地球環境とのバランスのとれた経済成長が求められる中、環境ビジネス市場も著しい進展を見せています。三井住友銀行は、新興国における環境技術を有する日本企業との橋渡しや環境関連プロジェクトへの融資、排出権取引のノウハウ提供を目的とした覚書(MOU)を複数締結するなど、新興国との環境ビジネスにおけるネットワーク強化を図っています。
今後も複合金融グループの持つ環境関連ビジネスの知識と経験を活用し、環境・エネルギー分野をはじめとしたさまざまなニーズに応えていきます。


業務提携一覧
提携時期 内容
2014年10月 チリ チリの政府系機関であるチリ産業開発公社(CORFO)と、再生可能エネルギーおよび鉱山関連プロジェクトに関する資金調達面での協働を目的とする業務協働合意書を締結しました。
2014年7月 メキシコ メキシコ最大の国営企業であるメキシコ石油公社(PEMEX)と、環境関連分野(温室効果ガス削減)における協働を目的とする覚書を締結しました。
2013年3月 コロンビア 国際協力銀行とともにコロンビア第二位商業銀行Banco de BogotaあてJBIC GREEN融資枠を設定し、温室効果ガス削減に資する地場プロジェクトをツーステップローン形式で支援しました。
2013年3月 モンゴル モンゴル最大の商業銀行であるハーン銀行(Khan Bank)と、資源・インフラ開発、再生可能・新エネルギーおよび省エネルギー分野へのファイナンス、トレードファイナンス、顧客紹介、進出関連情報交換などにかかわる協働などを目的とする業務提携の覚書を締結しました。
2012年3月 メキシコ メキシコ最大の国営企業であるメキシコ石油公社(PEMEX)と、同社施設内における温室効果ガス削減の取組支援を目的とする覚書を締結しました。
2012年3月 モンゴル モンゴル唯一の政府系開発銀行であるモンゴル開発銀行(DBM)と、温暖化ガス排出削減に資する環境事業およびインフラ事業分野へのファイナンスにかかわる協働を目的とする業務提携の覚書を締結しました。
2011年6月 エストニア エストニア共和国の外国投資誘致・貿易促進を担う政府機関であるエンタープライズ・エストニアと、日系企業の進出や地場企業に対する金融サービスの提供、エストニア国内の開発案件や排出量取引などの環境分野での新しいビジネスチャンスの獲得などを目指し、業務提携に係る覚書を締結しました。
2011年2月 ウズベキスタン 資産規模最大の国営銀行であるウズベキスタン対外経済活動銀行と、日本・ウズベキスタン間の貿易に係る各種貿易金融や、日系進出企業や地場企業に対する金融サービスの提供、ウズベキスタン国内の開発案件や排出量取引などの環境分野での新しいビジネスチャンスの獲得、円決済業務の協働体制強化などを目指し、業務提携に係る覚書を締結しました。

金融商品を通じた環境保全への取組

SMBCgroup

SMBCグループは、省資源・省エネルギーの推進や地球温暖化対策などの気候変動・環境問題への対応をはじめ、さまざまな社会的課題に取り組むお客さまに対するソリューションや商品を開発・提供しています。
詳しいラインアップは以下のリンク先をご覧ください。


SMBCグループの事業とSDGs

投資を通じた環境への貢献

SMBC

2017年10月、三井住友銀行は資産運用を通じた社会貢献への取組として、東京都が初めて発行するグリーンボンド「東京グリーンボンド」(※)に投資を行いました。

※グリーンボンドは、グリーンプロジェクトに要する資金を調達するために発行する債券です。東京グリーンボンドは、国際資本市場協会(International Capital Market Association:ICMA)が定義する「グリーンボンド」の特性にしたがった債券である旨、第三者機関よりセカンド・オピニオンを取得しています。

東京グリーンボンド発行による調達資金は、環境対策やスマートエネルギー/クール・クリーンで快適な都市づくり、気候変動の影響への適応に関連した事業に充当される予定です。


債券名 東京グリーンボンド(5年/30年)第1回債
取得格付 A+(S&P)
発行総額 100億円

三井住友銀行は、今後も持続可能な社会の形成に向けたSMBCグループの重点課題のひとつとして定めている「環境」への取組みを通じ、社会全体の持続的な発展に貢献していくとともに、多様な投資案件への取組みなどによる運用手法の高度化・多角化、ならびに機関投資家としての本来機能の発揮により、資産運用収益を確保し、企業価値向上を目指していきます。


三井住友銀行:東京都が発行する「東京グリーンボンド」へ投資を行いました