シャカカチRISE PROJECT
2025年度
最終審査会
2026年1月16日(金)、「シャカカチ RISE PROJECT」の最終審査会を開催しました。
応募者との面談後、オフィシャルアンバサダーを含む審査員の協議によって、採択者を決定しました。
今回は、その様子をレポートします。

最終審査会の様子

SESSION
応募総数344名の中から、事務局による書類・面談審査を通過した20名の方について、最終審査を行いました。
応募者の熱の込もったプレゼンに続き、質疑応答は和やかな雰囲気ながら、
研究の意義や、今後の展開、問題点への見解など、様々な角度から質問と議論がなされました。
研究内容の多様さに審査員は頭を悩ませながらも、厳正に協議を行い、最終的に13名の方を採択しました。
審査員の方々からは、「皆さん甲乙つけがたく、選考は非常に悩んだ」「他の助成プログラムでは
あまり見られないような挑戦的でユニークな申請内容が多かった」という総評をいただきました。
ダイジェスト動画
執行役社長 グループCEO 中島 達
執行役専務 グループCDIO 磯和 啓雄
オフィシャルアンバサダー 小林 傳司
オフィシャルアンバサダー 松尾 豊
株式会社リバネス 篠澤 裕介

審査員のコメント

COMMENT
Message Movie
執行役社長 グループCEO
中島 達
からのコメント
我々SMBCグループは社会的価値の創造をミッションに掲げており、そこには日本の再成長が含まれています。
日本が再成長するためには、日本の研究力の底上げが欠かせない――その思いから、研究者の皆さんを少しでも応援したくて本プロジェクトを始めました。
一方で審査は、何を軸に採択者を絞り込むかという点で非常に苦労しました。
今回344名の応募があり、いずれも優れた内容でしたが、最終的に13名の方々を採択しました。
採択された方にはこの支援を力に研究を進め、着実に成果を出していただきたいと感じています。
今回採択に至らなかった方々の研究も本当に素晴らしいものでした。
ぜひ来年以降も応募していただきたいと考えています。
Message Movie
執行役専務 グループCDIO
磯和 啓雄
からのコメント
本プロジェクトは、社会的価値を生み出す上流・源泉まで遡り、うまくいくかどうか保証のない「研究」に挑戦する研究者を支援するものです。
成功確率という観点では高くないかもしれませんが、非常に重要で、取り組む意義は大きいと感じています。
審査では皆さんの真摯さと迫力に心を打たれました。
難易度も時間軸も違う研究を比べるのは、縦横の違う四角形の面積を比べるようで本当に難しいものでした。
手近な実績だけでなく、大きな社会的価値を創造する、思い切った挑戦を支援したいと考えています。
今回、数多くの応募がありましたが、第二期もぜひ積極的に応募していただきたいと思います。
Message Movie
オフィシャルアンバサダー
大阪大学 名誉教授
小林 傳司
Tadashi Kobayashi
研究資金の使い勝手のよさは研究者の動き方に影響すると考えています。
昨今の研究者の置かれた状況を考慮すると、自由度の高い資金を提供する本プロジェクトは魅力的なものです。
また「社会的価値」を通じて、自身の研究内容と社会とのつながりや、自身のモチベーションを見つめ直すことも、人生をかけて研究を行う研究者にとって大変意義があります。
最終審査でのプレゼンは、皆さんの誠実さや研究にかける思いの強さが感じられました。
「全員通したい」と思うほど皆さん説明が的確で説得力があり、選択は本当に苦しかったです。
生命・医科学系が多い印象でしたが、人文社会系もありバランスは良好。今回不採択となった方もぜひ再挑戦していただきたいです。
Message Movie
オフィシャルアンバサダー
東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻/人工物工学研究センター 教授
松尾 豊
Yutaka Matsuo
私自身、長年人工知能の研究に携わっていますが、日本の研究者は評価制度や仕組み、組織変更が続き、かなり疲弊していると感じています。
本当に思いのある研究や、信じるものを突き詰める研究がやりにくい今、このプロジェクトはそこに光を当てる取り組みだと思い、強く共感しました。
審査ではレベルの高さに驚き、他では見ない"掘り出し物"のような研究が多く、理想と現実のバランスも良かったです。
自由度の高さと社会的価値を評価する設計が効いているのだと思います。
一方、研究業績をどこまで重く見るか、実績の出しやすさの偏り、目指す方向性、若手とベテランの機会配分など、判断は非常に難しかったです。
Message Movie
株式会社リバネス
篠澤 裕介
Yusuke Shinozawa
本プロジェクトは、「研究の力で日本の再成長を目指す」という素晴らしい志を持っています。
その中でリバネスは、研究の世界と社会の橋渡し役として、研究の力を引き上げ、社会的インパクトを生み出す原動力になれると考え参画しました。
最終審査は、限られた時間でのプレゼンとなり、皆さんの思いが伝わりきるかを心配していました。
ですが、研究としての面白さと社会的インパクトの創出を両立したいという願望が審査員にも伝わり、素晴らしい研究者の方々を採択できました。
本プロジェクトを通じて「この研究が世の中に届いたら、誰の困りごとがどのように変わるのか」を多くの研究者が考えたことは、意義深いと感じました。

2025年度 採択者一覧

2025 RECIPIENTS
基礎研究部門
板倉 友香里
北海道大学 / 特任助教
狂犬病制御をめざす"食べるワクチン"の開発
楠本 周平
東京都立大学 / 教授
異常な電子状態を持つ炭素によるガス状低分子活性化
鈴木 華子
立命館大学 / 教授
ウェルビーイングの文化的翻訳に関わる多国間協働研究
染谷 大河
東京大学 / 博士課程
次世代型LLMに向けた人間とLLMの言語知能の解明
社会実装・産業化部門
浅利 美鈴
総合地球環境学研究所 / 教授
環境問題解決に向けた地域発の社会変革モデルの理論と実証
五十嵐 圭介
東北大学 / 助教
植物細胞農業による植物細胞の食品原料化:イネ培養細胞をモデルとした社会実装に向けた基盤構築
石井 礼花
東京医科大学 / 准教授
Arts、Diversity & Dignity—脆弱性がひらく創造の地平
大塚 隼人
信州大学 / 特任准教授
省エネルギー・低コストなオンサイト型酸素富化空気製造技術で実現する年間1億トン超のCO2の排出削減
小林 由佳
物質・材料研究機構 / 主幹研究員
次世代エレクトロニクス産業を創出する有機金属の開発
高塚 大知
奈良女子大学 / 准教授
高効果バイオスティミュラントの創出による温暖化環境での農業持続技術の開発
二井 偉暢
九州大学 / 助教
着床率改善に向けた胚培養液の開発
野城 菜帆
東京大学 / 博士課程
水中環境におけるロバストな光学モニタリング技術の実装と展開
他1名
※所属や役職はすべて採択時のものとなります。
※五十音順、敬称略。