1位と2位は、池田清彦&養老孟司の名コンビ。2位は、2008年3月に出版されてからこれまでずっと売れ続けている2008年環境ロングセラー本、1位はその第2弾の新刊。6位、10位の秀和システムの入門書は、環境をはじめ理工、社会などのジャンルで出版されており、初学者やビジネスマンに定評がある。8位はブライアン・フェイガン著。ベストテン外では、エネルギー関係ではなく、水処理や水環境の書籍が目立った。
BOOKS 〜環境を考える本〜
話題の環境本
ヨーロッパ環境対策最前線
片野 優 著 白水社

環境先進国であるヨーロッパ。本書は、主要10カ国の優れた事例を丁寧に紹介する。エネルギー分野ではイタリアの地熱発電やデンマークの風車、交通では、オーストリアのレンタサイクルシステム「シティバイク」やドイツの高速道路上のビオトープ公園、廃棄物分野では、オーストリアのフンデルトヴァッサーがデザインしたゴミ焼却場、オランダの土壌浄化や水処理などの最先端技術。食分野はイタリアのスローフードやスイスのスーパーマーケット、デザイン分野ではドイツのエコ建築に触れている。
ごみハンドブック
田中 勝 寄本 勝美 他編 丸善

環境に関心のある一般・社会人から学生、専門家まで幅広い読者層を対象にした、廃棄物・リサイクルに関する画期的な書籍。総論編と各論編で構成されており、総論編では、廃棄物のイロハを初学者にも容易に理解できるよう、廃棄物の発生から分類、処理、分別、収集、運搬、焼却、埋め立て、廃棄物計画、市民参加、法というように体系的にまとめてごみ問題の全体を俯瞰できるように配慮。各論編では、日ごろよくある質問を整理し、重要な事項をQ&A方式で簡潔に読みやすくまとめている。
環境問題のニュースが面白いほどわかる本
阪本 将英 著 中経出版

著者は気鋭の環境経済学の専門家。「環境問題がなぜ起こるのか?」という疑問をキーワードでわかりやすく解き明かしており、非常に優れた編集で、大学で講義を受けるような感覚で読み進められる。項目ごとにポイントがまとめられているので、経済学を学ばなかった人でも容易に理解できる。また、キーワードとなる用語は「環境キーワード」と「経済キーワード」に分けて解説。 本書は、環境問題の入門書の中で新しい定番書となるだろう。
環境書11月度売上げベストテン
ジュンク堂書店(池袋本店)2008年11月1日〜30日
1 | 正義で地球は救えない | 新潮社 |
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2 | ほんとうの環境問題 | 新潮社 |
3 | 環境問題はなぜウソがまかり通るのか3 | 洋泉社 |
4 | 「地球温暖化」論で日本人が殺される! | 講談社 |
5 | ヨーロッパ環境対策最前線 | 白水社 |
6 | 図解入門 よくわかる 最新 水処理技術の基本と仕組み | 秀和システム |
7 | 環境問題のニュースが面白いほどわかる本 | 中経出版 |
8 | 千年前の人類を襲った大温暖化 | 河出書房新社 |
9 | 数字のモノサシ | 大和書房 |
10 | 図解入門ビジネス 最新 温暖化対策の基本と仕組みがよ〜くわかる本 |
秀和システム |