1位は、世界的なオーロラの権威である赤祖父俊一が、地球温暖化問題を科学的に解説した本。2008年6月に発売されたが、この1年間売れ続けており定番書となっている。引き続き、エネルギー関係の解説書が好調。ベストテン以外では「天然ガス」「太陽電池」「電気自動車」などの動きが目立っている。日刊工業新聞社の「トコトン」シリーズ、秀和システムの「基本と仕組み」シリーズなどは、一流の専門家がやさしく解説しておりビジネスマンに人気である。
BOOKS 〜環境を考える本〜
話題の環境本
グリーンツーリズム論ノート
向山 秀昭 著 国際観光サービスセンター

「グリーンツーリズム」は農村地帯で過ごす滞在型の旅行である。 現在、日本の各地でも「農家民宿」「レストラン」「農業体験コース」などさまざまな取り組みが始まっている。農村の活性化はもとより、 最近の観光圏整備法の制定に伴う観光圏整備の中心的メニューの1つとしても期待されている。著者は「グリーンツーリズム」の第一人者。先進国であるヨーロッパの事例から日本における国の施策、実施状況などをやさしく紹介している。観光関係者は一読されたい。
カーボンフットプリント
稲葉 敦 編著 工業調査会

「カーボンフットプリント」は日用品や食品などの製品ライフサイクル全般にわたって排出されるCO2量を、LCAの評価手法を用いて評価、算出、表示する仕組み。日本でも2008年から経済産業省を中心に「カーボンフットプリント事業」に取り組み、試行販売を開始している。本書は、「カーボンフットプリント」の先進国の取り組み、日本の現状、正しい算出方法、表示法、消費者の受容性、今後の課題など最新情報を提供。企業や消費者の疑問に答えている。
環境ビジネス革命
フレッド・クラップ ミリアム・ホーン 著 西田 美緒子 訳 河出書房新社

アメリカで2008年に出版されたベストセラーの翻訳本。著者は環境保護基金の会長とスタッフである。邦訳副題に「新エネルギー という巨大産業」とあるように、石油に替わる新たなエネルギーであるバイオ燃料、太陽光発電、風力発電、海洋エネルギー、地熱エネルギーなどは、IT革命を超える巨大な市場と雇用を生み出し、世界の産業と経済を激変させることになると、新エネルギー起業家の最新事例をふんだんに紹介しながら環境ビジネスの未来を語っている。
環境書5月度売上げベストテン
ジュンク堂書店(池袋本店)2009年5月1日〜31日
1 | 正しく知る地球温暖化 | 誠文堂新光社 |
---|---|---|
2 | 図解入門 よくわかる 最新 水処理技術の基本と仕組み | 秀和システム |
3 | ソーラー・ウォーズ | エネルギーフォーラム |
4 | 入門ビジュアル・テクノロジー よくわかる太陽電池 | 日本実業出版社 |
5 | 図解入門ビジネス 最新 産廃処理の基本と仕組みがよ〜くわかる本 |
秀和システム |
6 | 図解入門ビジネス 最新 環境経済学の基本と仕組みがよ〜くわかる本 |
秀和システム |
7 | エコうまに乗れ! | 小学館 |
8 | 壊れゆく地球 | 講談社 |
9 | 幻想のバイオ燃料 | 日刊工業新聞社 |
10 | トコトンやさしい石炭の本 | 日刊工業新聞社 |