BOOKS 〜環境を考える本〜

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話題の環境本

もっとくわしく知りたい 太陽光発電のすべて
ニュートンプレス

もっとくわしく知りたい 太陽光発電のすべて

現在、注目の太陽光発電についてオールカラーの図解でわかりやすく解説した雑誌タイプの本。太陽光発電の基本的な特徴やその仕組み、さまざまな種類の太陽電池を紹介する。自宅で始めるにはどうしたらよいのか、設置方法やタイプ別、メーカー別比較情報も記載。また、先進国ドイツの取材記事もあり、開発競争や未来予測についても言及している。自治体の補助金リストも付いており、ビジネスマンの入門書や学生の学習用として幅広く支持されている。

環境と経済の文明史
細田 衛士 著  NTT出版

環境と経済の文明史

話題になった既刊『グッズとバッズの経済学』(東洋経済新報社)の著者。本書は、豊かさを求める人間の経済活動がいかに自然に負荷をかけ続けてきたか、それを基礎的な経済学的な方法を用いながらも図や数式は使わずに見ていこうとする野心的な書。第一章「農耕と人間」から始まり、「日本文明と環境」「終末の資本主義、幻想の共産主義」などを含む興味深い章立て。終章は「成熟した社会のスタイル」で締めくくり、環境問題の本質を鮮やかに描き出す。

森林吸収源、カーボンオフセットへの取り組み
小林 紀之 編著  全国林業改良普及協会

森林吸収源、カーボンオフセットへの取り組み

『林業改良普及双書』という新書の一冊。全国林業改良普及協会は林業関係の社団法人だが、出版物を多数発行しており、中でも、林業に関わる環境問題の書籍を早くから発信。本書以外にも『木質バイオマス発電への期待』『地球環境保全と木材利用』『温暖化対策交渉と森林』『森林認証と林業・木材産業』『森林バイオマス最前線』『森林づくり活動の評価手法』など多彩なラインナップ。森林分野に関心のある方はぜひ押さえておきたいシリーズである。

環境書3月度売上げベストテン

ジュンク堂書店(池袋本店)2010年3月1日〜31日

1 センス・オブ・ワンダー 新潮社
2 もっとくわしく知りたい太陽光発電のすべて ニュートンプレス
3 エネルギー問題! NTT出版
4 企業のためのやさしくわかる「生物多様性」 技術評論社
5 図解入門ビジネス 最新
排出権取引の基本と仕組みがよ〜くわかる本
秀和システム
6 図解入門 よくわかる 最新 水処理技術の基本と仕組み 秀和システム
7 環境倫理学 東京大学出版会
8 トコトンやさしい電気自動車の本 日刊工業新聞社
9 新・地球温暖化対策教科書 オーム社
10 環境と経済の文明史 NTT出版

1位は『沈黙の春』のレイチェル・カーソンの名著。春休み、新学期に必ず上位に上る。美しい写真と言葉が満載で、研修にもプレゼントにも最適。まだ読まれていない方はぜひお手元に。COP10開催の年、企業向けの生物多様性に関する本が増えたが、4位はその中でも好評の枝廣淳子の著作。7位は、2009年12月に発行された『環境倫理学』。このジャンルの定番書となるだろう。