スマートグリッド関連書が売れている。最初は、日本電気協会新聞部が2010年3月に発行した『スマートグリッド(エネルギー新書)』が類書もなく、爆発的に売れた。これは今もロングセラーの1冊である。それから数カ月で刊行点数は随分増え、今では環境書の1つのコーナーとなっている。売れ行きはベストテンの通りでどの本もよく売れている。世間の関心度の高さが書棚から伝わってくる。また、水ビジネス関連書も動きが活発。
BOOKS 〜環境を考える本〜
話題の環境本
環境法 第3版
大塚 直 著 有斐閣

環境法の大定番。待望の最新版である第3版が出た。2010年の通常国会の提出法案および法改正に対応。第2版からの主要な法律の制定は4件、改正は12件に及ぶ。活発な動きをみせる環境法は、さまざまな法分野と関係するとともに、政治学、経済学、化学、生物学、工学、医学などの諸分野と関係する。構成は、「第I編 環境法の基礎」「第II編 国境を越える環境問題への法的対応」「第III編 国内環境法」。最新の環境法の全貌を概観する。
水ビジネスの教科書
玉真 俊彦 著 技術評論社

世界の水問題、国内外の水ビジネスの現状と展望を体系的に理解できるように、わかりやすい教科書として書かれた。上下水道の設備や管理運営の改善を進めるにはどうしたらよいのか。また、官民協働の動きを水事業にどう取り込んでいけばよいのか。重要用語解説などの基礎知識から国内の水ビジネスの動向、注目される水技術、世界の水ビジネス最前線までを詳しく説明。水ビジネスや上下水道に携わる人に役立つ羅針盤となる書。
読み解き!「改正省エネ法」実践マニュアル
村井 哲之 著 環境新聞社

副題に「この1冊で早わかり!届出書類の書き方から管理標準作成まで」とある。2009年4月から施行された「改正省エネ法」の対象となる企業の現場担当者、経営者のための実践マニュアルとしてやさしく理解できるよう書かれた。はじめに「省エネ法を企業競争力の強化に直結させる方法」を説き、 次に「実務編」として改正省エネ法の対象となる企業が行わなければいけない事務や書類作成などの一連の手続きを解説している。
環境書7月度売上げベストテン
ジュンク堂書店(池袋本店)2010年7月1日〜31日
1 | スマート革命 | 日経BP社 |
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2 | スマートグリッド革命 | NTT出版 |
3 | 図解! スマートグリッド革命の衝撃 | 洋泉社 |
4 | 第4の産業革命 | 朝日新聞出版 |
5 | 改訂4版 誰でもわかる!! 日本の産業廃棄物 | 大成出版社 |
6 | 67億人の水 「争奪」から「持続可能」へ | 日本経済新聞出版社 |
7 | 地球環境46億年の大変動史 | 化学同人 |
8 | 太陽光発電システムの設計と施工 改訂3版 | オーム社 |
9 | 「環境主義」は本当に正しいか? | 日経BP社 |
10 | 実務に役立つ 産業別用水・排水処理の要点 | 工業調査会 |