エネルギー関連書の動きが非常によい。原発関連書籍が相変わらず震災以降需要があり、 新刊点数も多く、ベストテンの上位を占める。学校等から紹介され、購入しに来る方も多いようだ。「エネルギー」がキーワードの入門書や専門書も、一般の方からビジネスマン、専門家まで幅広い層に購入されている。省エネ関連書の動きもよく、売り場は違うが「家庭の省エネ・エコ生活」関連書は雑誌、書籍とも需要があった。
BOOKS 〜環境を考える本〜
話題の環境本
図解 新エネルギーのすべて 改訂3版
化学工学会 SCE・Net 編 丸善出版

新エネルギー関連書の中で、最も支持されていた定番教科書の改訂版である。初版は2004年に工業調査会より発行された。今回の3版では、データの更新だけでなく、風力発電の大規模化、太陽光発電の効率向上をはじめとする新エネルギーの最新技術に加え、バイオマス関連技術の項目を増強。さらに、ヒートポンプ、蓄熱の章を新設、海外の新エネルギー状況も追加した。旧版をお持ちの方も揃えておきたい1冊である。
電気の未来 スマートグリッド
大山 力 加藤 政一 浅野 浩志 編著 日本電気協会新聞部

日本の実情に合ったわかりやすい解説で、スマートグリッドの全貌と可能性について説く実用書。 東日本大震災によって浮き彫りにされたさまざまな課題に対し、新しい視点からスマートグリッド論を展開。「震災がもたらした電力危機」を緊急特集し、日本の電力系統の問題点を分析。「太陽光発電の大量導入」と「蓄電池の利用の可能性」についても多くのスペースを割き、読み応えのある内容となっている。
図解入門 よくわかる最新火力発電の基本と仕組み
社団法人火力原子力発電技術協会 著 秀和システム

現在、私たちが使用する電力の3分の2は火力発電によって得られている。長きにわたり発電技術の主役として 世界の電力需要に応え続けてきた火力発電の原理と現状を図解で易しく解説、ゼロから学ぶことができるのが本書である。基礎知識から燃料の種類、機器構成、環境対策、保守、運用、防災対策、次世代技術まで丁寧に説明。最後に、火力発電関連企業や、日本と世界の火力発電所も紹介している。
環境書9月度売上げベストテン
ジュンク堂書店(池袋本店)2011年9月1日〜30日
1 | 原発がなくても電力は足りる! | 宝島社 |
---|---|---|
2 | きちんと知りたい原発のしくみと放射能 | ニュートンプレス |
3 | 江戸に学ぶエコ生活術 | 阪急コミュニケーションズ |
4 | スマートグリッド | 日本電気協会新聞部 |
5 | 原子力のことがわかる本 | 数研出版 |
6 | 放射能汚染 | 化学同人 |
7 | マンガでわかるエネルギーのしくみ | 池田書店 |
8 | 図解 新エネルギーのすべて 改訂3版 | 丸善出版 |
9 | 原発・放射能図解データ | 大月書店 |
10 | 図解 最新太陽光発電のすべて | オーム社 |