環境負荷低減への取組

SMBCグループでは、GHG削減を始め、自らの事業活動における環境負荷低減に向けた取組を積極的に推進しています。環境負荷の軽減においては、グループ会社ごとに目標を設定して多種多様な取組を展開しています。

主な取組

マネジメントアプローチ

SMBCグループのアプローチ課題への認識

SMBCグループは社会課題への認識を踏まえ、2050年を展望し、グローバル金融グループとして、持続可能な社会の実現に貢献するため、国の目標と整合的な金融サービスを通じた温暖化対策への取組みを推進することを長期ビジョンとして掲げ、金融機能を活かした環境負荷軽減を目指しています。


グループ環境方針

基本理念

当社グループは、「持続可能な社会」の実現を重要課題のひとつであると認識し、地球環境保全および汚染の防止と企業活動との調和のため継続的な取り組みを行い、社会・経済に貢献します。

グループ環境方針

  • SMBCグループは、本方針に基づき環境に係る課題の解決に努め、持続可能な社会の実現に貢献します。
  • 本方針は、SMBCグループの重要課題の一つとして環境を認識し、継続的な取組を行うために定められたものであり、取締役会にて決定されます。
  • 地球環境・地域環境の維持向上、技術革新に貢献する商品・情報・ソリューションの提供を通じてお客さまの環境問題への対応をご支援します。
  • 環境に関するリスクを適切に評価し、当社および社会全体の環境リスクの低減を図ります。
  • 省資源、省エネルギー、廃棄物の削減などの取組を通じ、環境負荷軽減に努めます。
  • 環境関連法令・規則などを遵守します。
  • 本方針を積極的、かつ効果的に実践するために、各事業年度に目的・目標を設定し、それらの実施状況の監視・評価を行い、取組の継続的な改善に努めます。
  • 環境への取組状況について、取締役会・サステナビリティ委員会に定期的に報告を行います。
  • 本方針の役職員への徹底と社内教育に努めます。
  • 環境に関する情報を開示し、社内外との対話を通じて本方針の実践に努めます。
  • 気候変動対策を強化し、温室効果ガス排出量の削減に努めつつ、パリ協定と整合的な資金の流れを作り、脱炭素社会の実現に向けた秩序ある公正な移行に貢献します。
  • SMBCグループと自然との相互作用を認識した意思決定を行い、自然資本の保全・回復を進め、ネイチャーポジティブな取組の実現に努めてまいります。
  • 本方針は、当社ホームページなどで公表し、外部からの要請があれば配付を行います。


SMBCグループの環境マネジメント

  • SMBCグループにおける環境マネジメントは、グループ環境方針、ISO14001を基盤としています。金融サービスにおいては、国連グローバル・コンパクトやエクエーター原則などのイニシアチブの指針・原則に基づいて事業を推進しています。
  • 「環境ビジネス」「環境リスク対応」「環境負荷軽減」の3つを環境配慮行動の柱として、毎年、温室効果ガス削減や省資源といった環境目標を設定し、PDCAサイクルにしたがって、温暖化対策への取組みを推進しています。

SMBCグループでは1998年に、邦銀として初めて環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001認証を取得しました。その後、グループに拡充して運用を継続するとともに、外部機関による審査にて認証登録を維持してきましたが、2019年10月をもって認証登録を取下げ、ISO14001の要求事項に対応した独自の体制に移行しました。

2021年度からは、環境マネジメント体制を一層高度化しています。具体的には、グループCSuO(Chief Sustainability Officer)の統括のもと、移行計画に基づき、自社GHG(Greenhouse Gas, 温室効果ガス)削減ワーキンググループの取組の中にGHG排出量削減をはじめとする環境負荷軽減活動を一本化し、更なる機動性を確保しながらPDCAサイクルを回しております。「2030年までにSMBCグループ自身が排出するGHGをネットゼロ」とする目標達成を見据え、SMBCグループは気候変動問題を含めた環境課題の解決に真摯に取り組んでまいります。

また、SMBCグループでは年に一度、全従業員向けに「サステナビリティユニバーシティ」と題する勉強会を実施し、従業員ひとりひとりの環境をはじめとするサステナビリティの実現に向けた意識醸成に取り組んでいます。

SMBCグループの環境データ

SMBC

SMBCグループは、環境活動を更に進めるために、活動の「見える化」に取り組んでいます。「見える化」の一環として、自社のオフィス使用による環境負荷データを開示しています。データは一般財団法人日本品質保証機構による第三者検証を取得しています。また、三井住友銀行では「環境会計」に基づく情報開示を行っています。
SMBCグループの環境データ、グループ各社の環境データは、以下のリンク先をご覧ください。


温室効果ガス排出量およびエネルギー使用量の削減

温室効果ガス排出量の削減目標

SMBC Group

SMBCグループは、「SMBCグループが排出する温室効果ガス(以下GHG)を2030年に実質ゼロ」 という目標を掲げ、取組を進めています。
実現に向けては、事業活動で使用する電力について、非化石証書活用による再生可能エネルギー由来電力への切替等の施策により、GHG排出量を削減することを基本とします。削減しきれない排出量については、クレジットの購入等によりオフセットすることで、正味での排出量をゼロにします。

改正省エネ法への対応

SMBC

三井住友銀行は年間エネルギー使用量(原油換算)が1,500kl以上の企業(事業者)のため、省エネ法により、エネルギー管理体制の整備、中長期計画の作成および年1%以上のエネルギー消費原単位および電気の需要の平準化に資する措置を評価したエネルギー消費原単位の低減が義務付けられています。これらの義務を確実に果たすことに加え、同法に基づいた管理運営により、各事業所のエネルギー使用量低減にも取り組むなど、対応を進めています。

中小規模事業所を対象とした「地球温暖化対策報告書」の公表

SMBC

東京都内の拠点については、東京都「地球温暖化対策報告書制度」に基づき、各事業所での温暖化対策の取組状況、CO2の排出量などを報告・公表しています。


東京都環境局:中小企業事業所を対象とした「地球温暖化対策報告書制度」

(東京都のページに移動します)

商品・サービスを通じた環境負荷軽減

営業店端末を通じたペーパーレス化

ペーパーレスでの業務運営は、環境負荷の軽減やお客さまの利便性向上につながるだけではなく、各種手続書類からの情報漏えいリスクがなくなり、お客さまの個人情報保護の強化にもつながります。更に審査業務などがスムーズに行えるなど業務効率化の面でのメリットもあることから、グループ各社で積極的に取り組んでいます。


SMBC

三井住友銀行では、お客さまへのサービス向上を目的に、最先端のデジタル技術を活用したペーパーレス店舗の設置に取り組んでおります。2017年4月に「GINZA SIX」内にリニューアルオープンした銀座支店を皮切りに、全支店において「店頭取引ナビゲーション」「電子サイン」「電子印鑑」を活用した、店頭サービスのデジタル化を実現しました。
なお、この取組は公共社団法人企業情報化協会より評価され、「サービス・ホスピタリティ・アワード 2017」優秀賞、および「サービス・ホスピタリティ・アワード 2018」最優秀賞を受賞しております。


ペーパーレスへの取組 ペーパーレスへの取組

全社を通じたペーパーレス化

SMBC日興

SMBC日興証券では、環境負荷軽減策の一つとして、全社を挙げて「ペーパーレス」に取り組んでいます。社内における会議や報告の際、印刷物を使うことを廃止し、情報機器端末を通じたペーパーレス会議・報告を推進しています。またお客さま向け資料に関しましては、お客さまの意向を踏まえながら、各種商品目論見書などがEメールやインターネットを通じてご覧いただける「メール電子交付サービス」や「電子交付サービス」をご提供しております。2022年度は全社累積ベースで64%の紙削減(2019年度対比)を実現しました。

申込手続のペーパーレス化等

SMBC SMBC Finance Service SMBCCF

SMBCファイナンスサービスは、従来の複写式申込用紙から、ペーパーレスのクレジット申込ツールへの転換を進めています。インターネット上で申込手続が完結するWebクレジット「セディナC-Web」は、さまざまな入力デバイスからいつでも簡単に申込が可能で、ペーパーレス化によるお客さまの個人情報保護と加盟店さまのクレジット申込業務の効率化を同時に実現しています。
SMBCコンシューマーファイナンスは、アプリローンの積極的な展開によるカードレス取引の推進により、資源の消費抑制に取り組んでいます。
三井住友銀行が提供するスマートフォンアプリ「口座開設アプリ」は、ご本人さま確認書類とスマートフォンがあれば、簡単・便利に口座が開設できるサービスです。
いずれも、お客さまの利便性向上とともに、紙資源の使用量抑制にもつながっています。


申込手続のペーパーレス化 申込手続のペーパーレス化 申込手続のペーパーレス化

明細書のペーパーレス化

SMBC Cedyna SMBC Finance Service SMBC Trust

三井住友銀行、三井住友カード、SMBCファイナンスサービス、SMBCコンシューマーファイナンス、SMBC信託銀行は、お客さまにご参加いただく環境への取組として、紙の明細書からインターネットでご覧いただく「WEB明細書サービス」や「Web通帳」への切替を推進しています。
また、三井住友銀行では従来お客さまへ郵送などでお届けしていた運用商品やローン商品に関する各種報告書を、インターネットを通じてご覧いただく「eレポートサービス」を提供しています。

自社における環境負荷軽減

建物における環境配慮対応

SMBC
メガバンク初のメガソーラー発電設備「SMBC川崎メガソーラープレイス」

SMBCグループでは、2023年4月に国内の全ての自社保有ビルと国内主要各社の本社ビルの電力を再生可能エネルギーに変更しました。これにより年間約30,000トンの温室効果ガス(Greenhouse Gas/GHG)排出削減となります。
また、三井住友銀行が保有する遊休スペース等に、メガバンク初のメガソーラー発電設備「SMBC川崎メガソーラープレイス」を新設しました。それにより年間約440トンのGHG排出削減となります。

さらに、メガバンク最大規模となるオフサイトコーポレートPPA(※)を導入し、年間約2,300トンのGHG排出を削減しました。

(※)遠隔地の発電設備から送配電網を介して送電し、需要家が発電事業者から長期間環境価値を調達する契約。近年欧米でも導入が進んでいます。

再生可能エネルギー導入の他にも省エネ等の環境に配慮した建築物を、事業所として積極的に採用しています。

本店は、雨水貯留設備・太陽光発電設備の導入、屋上緑化の実施、人感センサーの導入、リサイクル材の採用など、さまざまな環境対策を実施することで、2010年竣工時における東京都の平均的な建物と比較し、年間CO2排出量を30%相当削減できる設計となっています。例えば空調設備では、高効率空調フィルターのリサイクル効果と省エネ効果により、年間187トン(スギ1万3千本(人工林面積約15ha相当)の年間吸収量に相当)のCO2が削減されています。



2015年夏にオープンした東館

2015年夏にオープンした東館は、本店ビルディングで実施した環境対策に加え、全館LED照明化、外壁性能の向上などの施策を導入しており、2015年竣工時における東京都の平均的な建物と比較し、年間CO2排出量を35%相当削減できる設計となっています。これらの環境対策により、建築物を環境性能で評価・格付けするCASBEE評価の「Sランク」や、世界的な環境認証であるLEED-CI評価「Platinum」を取得しています。



改修工事を終えた大阪本店

大阪本店は、2015年度に完了した大規模改修工事を契機に、歴史的建造物である施設の持つ魅力を残しつつ、外壁サッシの高性能化、LED照明の採用、太陽光パネルの設置などを行い、環境性能を格段に高めています。



ベルギーのブラッセル支店BREEAM(The Building Research Establishment Environmental Assessment Method)

海外でも、環境に配慮した建物を採用する取組を進めており、ベルギーのブラッセル支店はBREEAM(The Building Research Establishment Environmental Assessment Method)という、建物の環境性能を評価する審査手法により認証を得た建物の中に事務所を構えています。