2026年度 活動報告
日本電気株式会社(NEC)へのサプライチェーン脱炭素化を促進する
「サステナビリティ・リンク・ローン・フレームワーク」策定支援について
株式会社三井住友銀行(以下「三井住友銀行」)は、日本電気株式会社(以下「NEC」)が策定した、サプライヤー企業も活用可能な「日本電気株式会社サステナビリティ・リンク・ローン・フレームワークⅰ(サプライチェーン包括型)」(以下「本フレームワーク」)の策定を支援いたしました。
背景と目的:サプライヤーとともに歩む脱炭素化の実現
NECは、2040年のカーボンニュートラル実現を目指し、マテリアリティのひとつとして「バリューチェーンの環境負荷の可視化と抑制」を掲げています。特に、購入した製品やサービスに係る「Scope 3 カテゴリー1」の排出量削減は、サプライヤー各社との強固な連携が不可欠であり、喫緊の課題となっています。
本フレームワークは、NECが推進するサプライヤー向け支援プログラム「NEC Green Supplier Program(NGSプログラム)ⅱ」の一環として策定されました。サプライヤーに脱炭素化を要請するだけでなく、その前向きな取組や成果に報いる仕組みを構築することで、サプライヤーとともに持続可能なサプライチェーンを築き上げることを目的としています。
本フレームワークの最大の特徴は、特定の企業だけでなく、NECと取引関係にあるサプライヤー企業が幅広く活用できる「サプライチェーン包括型」の設計である点です。
取組の成果に報いる金融支援
サプライヤーがSBTⅲ水準の野心的な目標を掲げ、削減活動を推進した際、その達成状況に応じて借入条件を優遇する枠組みを策定し、脱炭素への挑戦を、実質的なメリットに結びつける設計となっています。
本邦初の先駆的な取組
サプライチェーン包括型のサステナビリティ・リンク・ローン・フレームワークにおいて、SBT水準のGHG排出削減に係るKPIを設定した事例は、
本邦初の取組ⅳとなります。
三井住友銀行による伴走支援
三井住友銀行は、サステナブルファイナンスの知見を活かし、KPI・SPTs(サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット)の設定や国際原則との整合性確認を支援しました。NECとサプライヤーが一体となって脱炭素化を加速させるための取組をサポートしています。
ご参考:日本電気株式会社へのサプライチェーン全体の脱炭素化を促進する 「サステナビリティ・リンク・ローン・フレームワーク」策定支援について
今後の展望
三井住友銀行とNECは、今後も「NGSプログラム」と本フレームワークを密接に連携させ、金融・非金融の両面からサプライヤーとの対話を継続してまいります。単なる資金支援に留まらず、脱炭素化という共通の目標に向かって歩むパートナーとして、人権尊重や資源循環を含むサプライチェーン全体のサステナビリティ経営を支援し、中長期的な企業価値向上を共に目指してまいります。
- ⅰサステナビリティ・リンク・ローンとは、借入人のサステナビリティ戦略に整合する目標を設定し、その達成状況に応じて金利等の貸出条件が変動するローンを指す。フレームワークとは、こうした目標の設定方針、判定方法、レポーティング等をあらかじめ整理することで、透明性・客観性を確保する枠組みを指す。
- ⅱNECグループのサプライチェーン全体における脱炭素化を推進するための包括的支援プログラム。NECグループが協働するサプライヤーに対し、排出量の可視化・算定支援、科学的根拠に基づく削減目標(SBT)設定の伴走、さらに削減施策の実行を後押しする各種プログラムを体系的に提供し、サプライチェーン全体のCO2排出量削減を推進するもの。
- ⅲSBTとは、パリ協定に整合した、科学的根拠に基づく企業の温室効果ガス削減目標を指す。
- ⅳ当行調べ