リスク管理への取組

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基本的な考え方

SMBCグループでは「コンプライアンス及びリスクに関する基本方針」の中で、コンプライアンス・リスク管理の強化を経営の最重要課題として位置付け、真に優良なグローバル企業集団の確立を目指し、その態勢の不断の向上に努めています。

リスク管理への取組:統合報告書・ディスクロージャー誌2020(882KB)

リスクカルチャー

「質の高いグローバル金融グループ」として持続的な企業価値の向上を実現するためには、自らの行動が法令等を遵守したものであるかはもとより、お客さまや市場等の期待や要請に適っているかを、役職員一人ひとりが自ら考え、判断し、それに沿って行動することが不可欠です。SMBCグループでは、従業員が業務に取り組む際の「拠りどころ」として、「コンプライアンス及びリスクに関する基本方針」を制定しています。その中には「リスクアペタイト・フレームワークに基づいた経営」、「信用リスク、市場リスク、流動性リスク、オペレーショナルリスク等のリスク管理を重視した業務運営」が含まれています。また、具体的な取組として、社内のサーベイを実施し、従業員のコンプライアンス意識やリスク感覚の実態を把握するとともに、社内研修を通じて、健全なリスクカルチャーの醸成に取り組んでいます。

リスクアペタイト・フレームワーク

SMBCグループでは、収益拡大のために取る、あるいは許容するリスクの種類と量(リスクアペタイト)を明確にし、グループ全体のリスクをコントロールする枠組として、「リスクアペタイト・フレームワーク」を導入しています。

SMBCグループのリスクアペタイト・フレームワークは、業務戦略とともに経営管理の両輪と位置付けられており、経営陣がグループを取り巻く環境やリスク認識を共有した上で、適切なリスクテイクを行う経営管理の枠組です。

グループ全体のリスクアペタイトを踏まえ、事業部門別等、業務戦略に応じて必要な単位でのリスクアペタイトを設定しています。具体的なプロセスとしては、業務戦略・業務運営方針の策定にあたり、経営上、特に重大なリスクを「トップリスク」として選定した上で、ストレステストによるリスク分析を実施し、リスクが顕在化した場合の影響も踏まえながら、リスクアペタイトを決定しています。また、リスクレジスターやKRE(Key Risk Events)についても、トップリスク、リスクアペタイト、業務戦略の十分性検証に活用しています。

期中においても、環境・リスク認識やリスクアペタイトの状況のモニタリングを通じ、必要に応じて、リスクアペタイト指標や業務戦略の見直しを行います。たとえば、SMBCグループの健全性を表すリスクアペタイト指標として、全体リスク資本* 等を選定しています。リスクカテゴリーごとのリスク資本の合計である全体リスク資本について、グループ全体の経営体力を踏まえた取りうる上限を管理水準として設定しており、期中の実績をモニタリングすることで、リスクテイク余力を明確化し、健全なリスクテイクを促進する枠組としています。

また、信用リスクや市場リスク、流動性リスクといった各リスクカテゴリーについても、それぞれリスクアペタイト指標を設定し、定量的に把握の上、適切な管理を行っています。

  • * リスク資本:
    業務運営上抱えるリスクによって、理論上、将来発生しうる最大損失額をカバーするために必要となる資本の額

リスクアペタイト・フレームワークの位置付け

リスクアペタイト・フレームワークの位置付け

リスクアペタイトの構成

リスクアペタイトの構成
  • * コンダクトリスク:
    法令や社会規範に反する行為等により、顧客保護・市場の健全性・公正な競争・公共の利益およびSMBCグループのステークホルダーに悪影響を及ぼすリスク

トップリスク

SMBCグループにとって、経営上特に重大なリスクを「トップリスク」として選定しています。

選定にあたっては、リスク事象を幅広く網羅的に収集し、想定されるリスクシナリオが発生する可能性や経営に与える影響を評価した上で、リスク管理委員会やグループ経営会議等で活発な議論を行っています。トップリスクは、リスクアペタイト・フレームワークや業務戦略策定の議論のほか、ストレステストに用いるリスクシナリオの作成等にも活用し、リスク管理の高度化に取り組んでいます。

トップリスク
  • (注)上記は持株会社が認識しているリスクの一部であり、上記以外のリスクによっても経営上、特に重大な悪影響が生ずる可能性があることにご留意ください。

トップリスクの詳細については、ディスクロージャー誌資料編をご参照ください。

リスク管理:統合報告書・ディスクロージャー誌2020(840KB)

ストレステスト

フォワードルッキングな業務戦略の策定・遂行のため、ストレステストの手法を活用して、景気や市場変動時のグループへの影響等をあらかじめ分析・把握するように努めています。

この分析においては、前述のトップリスクに加え、専門家・関連部署による議論を踏まえながら、GDP、株価、金利、為替といったマクロ経済指標の値を含むシナリオを複数作成しています。

業務戦略の策定に際しては、強い景気後退や市場混乱等の厳しい環境下を想定したシナリオを設定し、グループのリスクテイク余力を把握するとともに、ストレス下でも十分な健全性を維持できるかを検証しています。

また、期中に重大なリスク事象が発生した場合等には、機動的にストレステストを実施し影響を把握の上、対応策の検討につなげています。たとえば、米中対立の激化や新型コロナウイルス感染症の影響拡大を想定したストレステストを実施し、健全性の検証や対応方針の確認を行っています。

上記の検証に加え、信用・市場・流動性の各リスクについてもストレステストをきめ細かく行い、リスクテイク方針の策定や見直し等に活用しています。

このほか、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)による提言への取組の一環として、気候変動に関する事象* をトップリスクに選定の上、物理的リスクや移行リスクに関するシナリオ分析を行い、与信関係費用を推計する等の取組を行っています。

  • * 気候変動に関する事象:
    異常気象に伴う大規模災害の発生(物理的リスク)や低炭素社会への移行による炭素関連資産の座礁化(移行リスク)等

気候変動への対応の詳細については、ディスクロージャー誌資料編をご参照ください。

気候変動への対応:統合報告書・ディスクロージャー誌2020(1,074KB)

リスクレジスター

リスク・ガバナンスの高度化および事業部門のリスクオーナーシップの強化を目的として、各事業部門はリスクレジスターを策定しています。具体的には、事業部門が自ら、リスク管理担当部署とのコミュニケーションを通じて業務に内在するリスクを特定し、その評価およびコントロール策の十分性検証を行った上で、業務戦略に反映させています。

KRE(Key Risk Events)

潜在的なリスクの予兆把握を目的として、リスクの高まりを示す外部のイベント(KRE)を抽出し、当社において同種の事案が起こる可能性、およびその場合のインパクトを分析・評価の上、当社のリスク管理体制の高度化に活用しています。

リスク管理体制

リスク管理の重要性を踏まえ、「グループ全体のリスク管理の基本方針」をグループ経営会議で決定の上、取締役会の承認を得ることで、リスク管理プロセスに経営陣が積極的に関与する体制としています。

この基本方針に基づいて「3つの防衛線」を定義し、役割・責任を明確化しています。業務の特性に応じたリスク管理体制を構築するとともに、その実効性の向上・強化を図っています。

また、「グループCRO会議」および「グローバルCRO会議」を通じて、グループ全体のリスク管理体制の強化を図っています。

SMBCグループのリスク管理体制

SMBCグループのリスク管理体制

当社における「3つの防衛線」の定義

バーゼル銀行監督委員会が「銀行のためのコーポレート・ガバナンス諸原則」の中で、リスクガバナンスのためのフレームワークとして推奨している「3つの防衛線」の考え方を踏まえ、当社では、役割・責任の明確化によるリスク管理・コンプライアンス態勢の実効性向上・強化のため、以下の通り「3つの防衛線」を定義しています。

当社における「3つの防衛線」の定義

新型コロナウイルス感染症への対応

SMBCグループでは、従来より感染症の拡大をトップリスクとして認識しています。今回の局面では、平常時から実施している変化の予兆を捉える枠組を用いて流動性リスクの高まりを早期に検知し、臨時ALM委員会を開催の上で関係部署間での緊密な情報連携・必要な検証を行い、お客さまの資金需要に最大限応えていく方針を策定しました。また、長期化の懸念を踏まえ、ストレステストの手法を用いて資本・流動性の十分性を定量的に分析することで、より強いストレス下でも財務面の健全性が確保できることを改めて確認しています。加えて、リモートワーク等による働き方の変化に伴い懸念されるサイバー攻撃等のリスクに対しては、セキュリティの強化や情報管理上の留意点の徹底等の対策を講じています。これらの検証や対策を経営会議やリスク委員会で議論の上、各種施策を推進しています。

新型コロナウイルス感染症への対応

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