Vol.10 法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk」 中小企業経営者の“信頼できる経理部長”となる金融サービス提供Vol.10 法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk」 中小企業経営者の“信頼できる経理部長”となる金融サービス提供

SMBCグループ 中期経営計画 〜幸せな成長へ〜
提供:SMBCグループ

経済的価値の追求と社会的価値の創造を目標に掲げる三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)は、法人向けデジタル総合金融サービス「Trunk(トランク)」の提供を開始した。法人向けのネット口座とビジネスカードを軸に、経理業務の効率化、資金の見える化、資金繰り支援などの最先端サービスを一体で提供し、中小企業経営者が“まるで信頼できる経理部長を雇ったかのような状態”の実現を目指すという。同サービスの開発に至った背景や将来展望などについて、フリーアナウンサーの宇賀なつみ氏が話を聞いた。

※本記事は2025年9月30日に日経電子版広告特集で公開されたものです。掲載内容は公開当初のものであり、最新情報と異なる場合があります。

金融関連の業務を支援し
本業への集中を促したい

宇賀なつみ氏
フリーアナウンサー
宇賀なつみ氏

宇賀 新たに法人向けサービスを開発しようと考えた背景について教えてください。

矢幡 個人向けではすでに、カードと銀行が一体となったデジタルソリューション「Olive(オリーブ)」を提供していますが、法人向けは基本的に対面で、紙の書類やハンコを前提とした煩雑な手続きが多いという状況でした。法人向けでもデジタルの力を使い、より利便性の高いサービスを提供できるのではないかと考えたのがきっかけです。

企画段階でスタートアップや老舗企業にインタビューしたところ、中小企業では社長自らが請求書の支払いなどの「お金まわり」にエネルギーや時間を割いていることがわかりました。日本経済の成長エンジンである中小企業にとっては、こうした部分をデジタル化し、本業に集中していただけるサービスの実現が重要ではないかと考えました。

矢幡重孝氏
株式会社三井住友銀行
ホールセール統括部 部付部長
法人デジタル企画室 副室長
矢幡重孝氏

そこで“信頼できる経理部長”を雇ったかのような新サービスにするべく構想を練り、2023年から本格的にアプリの企画・開発に取り組み、今年(2025年)5月26日に「Trunk」の提供を開始しました。

宇賀 私も自分で請求書の支払い手続きをしています。それがスマートフォンでできるのはとても助かります。具体的にどのようなサービスが提供されているのでしょうか。

中村 聡氏
株式会社三井住友銀行
トランザクション・ビジネス本部
決済商品開発部 DX開発グループ
グループ長
中村 聡氏

中村 新サービス「Trunk」は、法人向けのネット口座とビジネスカードを軸に経理業務の効率化、資金の見える化、資金繰り支援など、幅広い機能を一体で提供する、法人向けのデジタル総合金融サービスです。

これまで中小企業がメガバンクに口座開設をしようとすると、書類作成から審査まで想像以上に時間と労力がかかっていた中で、今回、メガバンクでは初めて、ネットでの手続きにより最短翌営業日での口座開設を可能としました。最短翌日に開設できるということですでに多くの新規口座を獲得しています。

また、様々な便利な機能も提供されています。例えば他行の残高やクレジットカード支払いを一覧でき、入出金のグラフの表示や銀行振り込みもできます。個人向けのアプリに近い感覚で操作も簡単です。今後はクレジットカードとの連携や請求書処理など、より便利な機能を追加していきます。

  • 「Trunk」の画面
  • 「Trunk」の画面
  • 左より宇賀なつみ氏、中村 聡氏

メガバンクのサービスを
低いハードルで利用可能に

宇賀 とても便利なサービスですね。どのような企業をターゲットにしているのでしょうか。

矢幡 主なお客さまとして想定しているのは、従業員数が10人程度の比較的小規模な企業です。またデジタル完結でサービスを提供することにより、弊行の支店のない地域の企業にも幅広く利用していただけると考えています。SMBCグループとしても、これまで取引がなかった企業にも広げていけるというメリットがあります。

中村 デジタルという意味では、老舗企業の3代目、4代目といった若い経営者により利便性の高さを感じてもらえると思います。他行宛ての振込手数料は145円と業界最安値水準で、さらに約3000万あるSMBCの口座宛ては無料です。安く便利に標準機能を使ってもらえるように設定しました。また、口座開設と同時にビジネスカードも申し込みできるので便利です。

今後は請求書をスマートフォンのカメラで撮影してアップロードすることで、振り込みの予約やビジネスカードでの支払いを選択できるようにします。自社の資金繰り状況に合わせて選択肢を選ぶことができ、ビジネスカードのポイントもためられます。

矢幡 インタビューで要望が多かったのは、こうした支払い業務の効率化です。Trunkはビジネスカードの機能もバージョンアップして提供していきます。

ビジネスカードとの連動で
柔軟な資金調達手段を提供

井上 これまで大企業向けのコーポレートカードや代表者向けのビジネスオーナーズなど、用途や企業規模に応じて複数のビジネスカードのラインアップを展開してきましたが、2026年度中にリリースする新法人カードで法人キャッシュレス市場を大きく変えていきたいと考えています。そのために抜本的に仕組みを変えました。

与信のために何期分もの決算書を求めることをやめて、VISAの協力のもとで開発した新たなAI与信エンジンによって新設法人でも発行を可能にします。利用限度額も資金の流れから判断して最大10億円まで対応します。

また、セキュリティー面でも安心して利用できるように配慮します。カードの利用期間や利用先、金額などをきめ細かく設定できるようにして不正使用を防止し、万が一の際には全額補償します。

井上祐也氏
三井住友カード株式会社
BM事業開発部
グループ長
井上祐也氏
宇賀なつみ氏

さらに今後はユーザーインターフェースをより利用しやすいものに変えていくとともに、利用明細の仕分けデータをAPI(ソフトウェアで機能やデータを共有するためのインターフェース)にて自動送信できる機能をリリースしていきます。サービスを提供しながら常にレベルアップを図っていこうと考えています。

矢幡 ファイナンスの機能も追加していきます。請求書を買い取って入金前に資金を提供したり、AI(人工知能)で資金繰りのアドバイスをしたりする機能も開発中です。Oliveのように1つのアプリで様々なサービスをシームレスに利用できるようになります。

デジタルの力を使って
できることを広げていく

宇賀 お客さまの反応などはいかがでしょうか。

宇賀なつみ氏

矢幡 大変好評です。メガバンクの法人口座の開設は手続きが煩雑でハードルも高い。しかしTrunkは、商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書)の提出も不要で、Web面談で最短翌日に開設可能と、簡単でスムーズな申し込みフローにご好評をいただいております。また、インターネットバンキングの月額利用料が無料である上に、都度の振込手数料も安く、スマートフォンから手続きが可能で使いやすいといった点もご評価いただいています。

中村 X(旧ツイッター)の投稿などを見ても好意的な感想が多いですね。「メガバンクなのに翌日!」「ユーザーインターフェースがシンプル」「振込手数料が安い」といった声が多くありました。

宇賀 将来的にどのような価値を提供していこうとお考えですか。

矢幡 「Trunk」というサービス名には、お客さまの事業を旅に見立て、Trunkの中の多様な機能をいつでもどこでもご利用いただきながら、使うほどに馴染んでいく存在を目指したいという思いを込めるとともに、英語のTrunkが持つ“木の幹”という意味から、お客さまの事業とその成長を支え続ける存在を目指したいという私たちの決意も込めました。

SMBCグループでは、中期経営計画で経済的価値と社会的価値の両方の価値を提供していくという基本方針のもとで5つの重点課題を決めています。その一つが「日本の再成長」であり、その原動力となるのが中小企業です。バックオフィスを支え、本業のビジネスに集中していただける存在になることにより、日本の再成長に貢献していきたいと思います。

矢幡重孝氏
「日本の再成長、その原動力となるのが中小企業です。バックオフィスを支え、本業のビジネスに集中していただける存在になることにより、日本の再成長に貢献していきたい」(矢幡氏)

宇賀 SMBCグループとしてのメリットは何でしょうか。

矢幡 Trunkを広く使っていただき、SMBCの法人顧客の基盤を拡大していくことと、基本的なサービスをデジタルに置き換えることで人手に頼ってきたサービスをより利便性の高いものに変えていくという意味合いもあります。

中村 勇気を持って起業という一歩を踏み出した経営者が本業に集中してもらえるようにしていきたいですね。そのためにTrunkには様々なサービスを付加していきます。

井上 銀行と一緒になって中小企業の役に立つサービスの提供に取り組んできました。同じ思いを持ってサービスをつくれていることがうれしいことでもあり、その取り組みを通して内部のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進にもつながっています。

Profile

左より井上祐也氏、中村 聡氏、矢幡重孝氏、宇賀なつみ氏

矢幡重孝氏

1999年住友銀行(現三井住友銀行)入行。長く投資銀行部門にて国際金融や商品・事業開発業務に従事し、2019年よりホールセール部門にてデジタルサービスの企画・開発や法人営業のDX企画を推進。2025年より現職。

中村 聡氏

2005年三井住友銀行入行。約10年人事部にてシステム開発に従事したのち、リテール部門にてDX企画を推進。2023年より決済商品開発部にてホールセール部門のデジタルサービスのプロダクト開発責任者としてDX企画を推進。

井上祐也氏

2012年に三井住友カードへ入社。SMFGのサイバーセキュリティ部門の立ち上げやLINE Payとの戦略的提携などを推進。2020年から法人決済部門に所属、BPSP事業の展開、ビザ・ワールドワイド・ジャパンとの協業プロジェクトなどを経て、Trunkのビジネスカードの開発責任者として従事。

宇賀なつみ氏

2009年立教大学社会学部を卒業し、テレビ朝日入社。入社当日に「報道ステーション」気象キャスターとしてデビューする。「グッド!モーニング」「羽鳥慎一モーニングショー」など、情報・バラエティ番組を幅広く担当。2019年に同局を退社しフリーランスとなる。現在はテレビ朝日系「池上彰のニュースそうだったのか!!」、カンテレ・フジテレビ系「土曜はナニする!?」のメインMCを担当。TOKYO FM「SUNDAY'S POST」などのラジオパーソナリティーにも挑戦している。

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