自然資本の保全・回復への対応(TNFDへの取組)

自然資本の保全・回復への対応

地球の環境を守るには、温暖化を防ぐことに加え、自然資本の損失を止め回復させる「ネイチャーポジティブ」を実現することが不可欠です。SMBCグループは、取組むべき重点課題の一つとして定める「環境」において、脱炭素社会の実現と、自然資本の保全・回復への貢献を両輪で進めていく旨をうたっています。

自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)への取組

SMBCグループは2022年1月にTNFDフォーラムに参画し、TNFDの考え方に賛同いたしました。2023年4月には、当社として初めて「SMBCグループ TNFDレポート」を公表し、TNFDの枠組みに沿って当社グループの事業と自然資本との関係性や特に重視すべき分野を分析し、リスクと機会を整理することで取組の方向性を検討しております。また、同年 11月にはTNFDが最終化した開示提言を採用し、「TNFD Adopter」(※)へ登録いたしました。2030年の「ネイチャーポジティブ」実現に向けて、継続的にTNFD提言に沿った開示を高度化していくことをコミットしています。

詳しくは、「SMBCグループ TNFDレポート」をご覧ください。

※2024年もしくは2025年までに、TNFD提言に基づき開示を行う意思を示す企業


TNFDへの対応状況

TNFDにおける4つの開示推奨項目「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」ごとの対応状況のポイントは以下の通りです。詳細は「SMBCグループ TNFDレポート2023」をご覧ください。


ガバナンス
  • 自然資本関連の取組に関する監督・執行体制の構築
  • 【監督】
    取締役会・サステナビリティ委員会にて、自然資本関連の取組について監督・審議
    【執行】
    グループCSuOによる取締役会・サステナビリティ委員会での報告、経営会議での審議・協議
戦略
  • 自然資本と企業活動との関係性を整理
  • 自然資本に関するリスク・機会への対応について整理
  • 各セクターの依存・影響の度合いに関するヒートマップ作成
リスク管理
  • 自然資本に関する事項をトップリスクとして抽出
  • デューデリジェンス実施(お客さまの非財務情報の把握による与信への定性的な活用・個別案件に対する環境社会リスク評価)
  • 自然資本に影響を与えるセクターへの方針策定
指標・目標
  • サステナブルファイナンス実行額
    (2030年に累積50兆円 うちグリーンファイナンス20兆円)

自然資本に関する取組事例

ペーパーレス化と連動した森林保全活動

SMBC SMCC

三井住友銀行、三井住友カードは、お客さまにご参加いただく環境への取組としてペーパーレス化を推進するとともに、森林保全活動への寄付を行い、持続可能な森づくりを目指した「三井住友銀行の森」「三井住友カードの森」を全国に展開しています。


三井住友銀行:SMBCグリーンプロジェクト

三井住友カード:森のためにできること
三井住友銀行の森、三井住友カードの森

個人向け国債『SMBCグリーンプログラム』

SMBC

三井住友銀行では、お客さまの個人向け国債の購入に応じて、同行が収益の一部を使って、育林プロジェクトへの寄付をはじめとする温室効果ガス排出削減への取組を行う「個人向け国債『SMBCグリーンプログラム』」を実施しています。このプログラムを通じて、お客さま一人あたり、①100kg相当の温室効果ガスの削減、または②1m2相当の育林(森林整備等)を行うことで、お客さまとともに地球環境保全に取り組んでいます。

具体的な取組については、以下のリンク先をご覧ください。

三井住友銀行:個人向け国債『SMBCグリーンプログラム』

省資源に向けた社内ルール

SMBC SMCC SMBC Finance Service SMBCCF SMBC Trust

物品の購入、使用、廃棄・リサイクルの各段階において、省資源に向けた取組を進めています。
例えば、三井住友銀行では、購入段階では大量に使用するコピー用紙について、サプライヤーが公表している環境への考え方に則り、原料調達・生産が適切に行われたことなどを確認し、グリーン購入法適合品などの環境に配慮した紙を購入しています。使用段階では、ペーパーレス会議の推進や、独自に定めた社内ルールに則って、使用量の削減に努めています。廃棄・リサイクル段階でも、紙ごみの廃棄量削減目標を掲げ、取組を進めています。
また、三井住友カード、SMBCファイナンスサービス、SMBCコンシューマーファイナンス、SMBC信託銀行においても、各社独自に定めた社内ルールに則って、省資源・省エネ・ゴミ分別に向けた取組を進めています。

不要文書の行内リサイクル

SMBC

廃棄物量の削減やペーパーレスを積極的に進めるとともに、本店ビル内にオフィス製紙機「ペーパーラボ」を設置し、本部内の不要文書の一部を同行内で新たな紙として再生しています。
「ペーパーラボ」は、不要文書を外部に搬出せずに新たな紙として再生させる機器であり、セイコーエプソンにより開発されました。従来の製紙機に比べ水の使用量も大幅に削減できるという特長があります。紙を新規に購入する場合と比較すると、調達に係る環境負荷の低減効果が見込まれます。
できあがった紙は行内外での活用を進めるとともに、オフィス内でのリサイクル推進という観点から、従業員の分別・リサイクル意識の向上も図っています。

不要文書の行内リサイクル

リースにおける環境汚染リスクの低減

SMFL

三井住友ファイナンス&リースは、リース満了物件の処分にあたり、産業廃棄物の不法投棄などによる環境汚染を防止するため、環境関連法規制の遵守を徹底しているほか、廃棄物の運搬・処分委託業者を慎重に選定するため、毎年1回、委託先に対して遵法性を中心とした多面的な評価と、現地調査・ヒアリングなどの多面的なアセスメントを行っています。