(3)コンサルティングをベースにした資産管理型ビジネスへの移行
三井住友銀行では、資産管理型ビジネスへの変革にあたり、コンサルティングを通じて、お客さま一人ひとりのニーズやライフプランに合った商品・サービスを提供するという基本の再徹底を行った。各種情報の提供はもちろんのこと、お客さまが、自身の人生や将来設計について考える際の手助けとなるように、「お金の色分けシート」や「未来年表」、「日本のあゆみ」といったツールを積極的に活用し、お客さまに寄り添ったコンサルティングを心掛けた。

また、運用商品を購入したお客さまに継続的なサポートを提供するために、2019年1月に「SMBCアフターサービス」(注19)を開始した。リモート営業部が電話やメールを通じて定期的なフォローを実施するとともに、相場急変時などにはタイムリーな情報提供を非対面で行っている。

さらに、銀証信連携による「グループベースの資産管理型ビジネス」への変革や、「中長期分散投資を軸とした運用提案」を徹底するために、三井住友銀行における業績評価制度もグループ一体かつ資産管理型の目標へと変更した。具体的には、2016年度から、資産運用業務を評価する際に、販売額・収益額による評価のウェイトを引き下げて、グループ合算の運用残高(三井住友銀行・SMBC信託銀行・SMBC日興証券合算の残高)を重視する体系へと徐々にシフト。2019年度には、収益額や販売額を評価対象から完全に外した(注20)。
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第1章不確実性が増す外部環境
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第2章新たなガバナンスの下でのグループ・グローバル経営の強化
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第3章「カラを、破ろう。」
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第4章「お客さま本位の業務運営」の徹底
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第5章リテール金融ビジネスにおけるビジネスモデルの変革
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第6章ホールセールビジネスにおける真のソリューションプロバイダーを目指して
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第7章グローバル・プレーヤーとしての進化
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第8章高まる不透明感の下での市場ビジネスの進化
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第9章アセットマネジメントビジネスの強化
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第10章デジタル戦略の本格展開
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第11章G-SIBsとしての内部管理態勢の確立
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第12章業務インフラの高度化
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第13章グループ経営を支える人事戦略
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第14章持続可能な社会の実現に向けた取り組み
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第15章「コロナ危機」への対応
- おわりに