(5)海外事業の展開

SMBCコンシューマーファイナンスの第3の柱である海外事業は、1989年8月の台湾におけるサービサー会社設立に始まるが、消費者金融事業としては1992年2月設立・7月開業のプロミス香港が最初となる。海外事業は、プロミスの与信・債権管理ノウハウを、成長期待の大きいアジア・マーケットで活用することを企図したもので、2005年10月にプロミスタイランドを開業したほか、中国本土でも2010年7月の深圳市での開業を皮切りに、瀋陽市(2011年5月)、天津市(2013年3月)、重慶市(2013年9月)、成都市(2013年12月)、武漢市(2013年12月)、上海市(2014年10月)と7都市に現地法人を設立・開業した。

(写真)プロミス重慶の店舗
プロミス重慶の店舗

海外での事業展開においては、国や都市ごとの独自の法規制や、現地企業との競合など様々な課題があり、その対応は容易ではない。新たなサービス・商品の提供や地域の実情に合わせたプロモーションの展開等により、海外事業での貸付残高は2021年3月時点で1,000億円を超えるまでに成長した。SMBCコンシューマーファイナンスでは、事業拡大の一方で、審査モデルの精緻化やシステム再構築による業務の効率化など、コスト構造の見直しにより生き残りを図っている。

図表4-4 中国や東南アジア地域に点在するSMBCコンシューマーファイナンスの海外拠点の様子を表す地図
(図表4-4)SMBCコンシューマーファイナンスの海外拠点(2021年3月末時点)