第2章
新たなガバナンスの下でのグループ・グローバル経営の強化

1.新たな経営体制の発足

2016年12月16日、三井住友フィナンシャルグループ(当社)および三井住友銀行は、2017年4月1日付で、当社社長の宮田孝一が退任し、当社取締役会長兼三井住友銀行取締役会長に就任するとともに、三井住友銀行頭取の國部毅が当社社長グループCEOに、三井住友銀行取締役兼専務執行役員の髙島誠が三井住友銀行頭取CEOに就任(2017年6月より当社取締役を兼務)することを発表した。

髙島は、1958年(昭和33年)生まれ、広島県出身。1982年に住友銀行入行。三井住友銀行発足後は、米州統括部長、経営企画部部付部長、国際統括部長を歴任した。2009年執行役員に就任し、引き続き国際統括部長、その後、経営企画部長委嘱。2012年三井住友銀行常務執行役員、米州本部長委嘱。2014年専務執行役員、2016年取締役兼専務執行役員に累進。この間、一貫して国際部門を担当した。

國部は、社長グループCEO就任にあたり、従業員向けにメッセージを発出した。「三井住友フィナンシャルグループのビジョン、『最高の信頼を通じて、日本・アジアをリードし、お客さまと共に成長するグローバル金融グループ』の実現に向けて、私たちが力強く前進していくステージに入った」と述べたうえで、このビジョンを実現していくためには、「変わり続けるお客さまのニーズに対して、これまで以上にグループの力を結集する必要があるとともに、グループの皆でアイデアを出しながら戦略を考えて、グループとして、より効率的な運営を目指していく必要がある」と述べた。さらに、役職員に心掛けて欲しいこと、大切にして欲しいこととして、①三井住友フィナンシャルグループの一員という意識を持つ、②一人ひとりがお客さまから最も信頼される存在を目指す、③変化を恐れず、挑戦する、の3点を挙げ、次のように述べてメッセージを締めくくった。

私は、この三井住友フィナンシャルグループを皆さんが誇りを持って働ける会社にしたい、お客さまから、そして社会から、最も信頼される金融グループにしたい、と考えています。そのためには、私はどんな困難にも「正々堂々」、真正面からグループの先頭に立って取り組んでいきます。この変化の時代、皆さんと共に成長し、飛躍できることを大いに楽しみにしています。三井住友フィナンシャルグループのビジョンの実現に向けて、共に頑張りましょう。

また、髙島は、頭取CEO就任に際し、「SMFGのグループ全体最適の観点で、銀行経営のプライオリティを考えていく」としたうえで、「現場重視の銀行」「実態を直視し、変革に挑戦し果敢に攻める銀行」「人材力No.1の銀行」を目指す、と述べた。

(写真)記者会見でポーズをとる宮田三井住友フィナンシャルグループ社長、國部三井住友銀行頭取、髙島三井住友銀行取締役兼専務執行役員
新トップ人事の発表(2016年12月)