(4)拡大する保証事業

SMBCコンシューマーファイナンスの第2の柱である保証事業は、同社の審査や債権管理などのノウハウを活かしたビジネスで、保証会社として銀行等の無担保ローンの保証を請け負うだけでなく、受付業務や事務処理の受託、商品開発やプロモーションの企画・提案、Web契約システムの提供など無担保ローン業務全般のサポートを行っている。これまで三井住友銀行等とのカスケード事業(注26)により順調に保証残高を伸ばしてきたことに加えて、地方銀行などが低金利環境の下で無担保ローンにも注力し始めたことから、新規保証先の開拓や既存保証先との紐帯強化に乗り出した。

2011年4月以降、新規に保証事業を開始した金融機関としては、横浜銀行(2013年10月)、北洋銀行(2014年4月)、住信SBI銀行(2014年7月)、京都銀行(2020年10月)などがある。

また、三井住友銀行のカードローンプラザとの間で構築したスキームを参考に、複数の地方銀行等との間で共同コールセンターを設立した。センターでは、SMBCコンシューマーファイナンスの出向者が受付業務や管理業務を行い、ノウハウを提供するなど連携を強化している。既に、北洋銀行との間で保証事業開始と同時に共同センターを設立したほか、福岡銀行(2015年11月)、横浜銀行(2016年4月)との間でも共同センターの運営を開始している。

こうした取り組みにより、2011年3月末時点で5,324億円だった保証残高は、2017年3月には1兆2,000億円超まで拡大した。2017年3月に一般社団法人全国銀行協会による申合せが公表されて以降保証額は微減し、2021年3月末時点では、保証提携先は186先、保証残高1兆1,022億円となっている。