3.コミュニティへの取り組み

当社グループは、2011年3月の東日本大震災をはじめ、大規模災害被災地に対して様々な角度から支援を行った。融資を通じた復興支援や返済支援による生活再建支援などの本業を通じた被災者支援活動のほか、義援金の寄付や役職員による支援活動も実施した(注17)。2011年から2020年度までに、延べ1,451人のSMBCグループ役職員やその家族が、被災地でのボランティア活動に参加した。また、各社の役職員参加によるクリーンアップイベントも毎年実施している。

(写真)宮城県南三陸町における農業支援の模様
SMBC日興証券の被災地ボランティア活動(2013年7月)
(写真)荒川河川敷で集めたごみを前に撮影した集合写真
SMFGクリーンアップデー(荒川河川敷)(2018年11月)の模様

また、当社グループは、多様なお客さまが安全かつ安心してサービスを利用できるよう、実際にお客さまを案内する従業員を対象に、サービス・ケア・アテンダント研修(注18)やサービス・ケア・キャスト研修、ユニバーサルマナー(注19)研修等を開催した。高齢化社会の到来を踏まえ、2014年度からは認知症サポーター(注20)の育成にも努めた。2021年3月末時点で、グループ全体で約1万8,900人の認知症サポーターが営業拠点を中心に在籍している。

さらに、三井住友銀行では、店舗設備の導入に際して、障がいのある人が利用しやすいかどうかをあらかじめ開発段階で確認するなど、支店のユニバーサルデザイン(注21)対応を進めた。2013年3月には、国内の全てのATMの「視覚障がい者対応ATM」(注22)への入れ替えを完了した。また、2016年3月より、ホームページの店舗案内や店舗の出入口に、バリアフリー情報に関する絵文字(ピクトグラム)の表示を行っている。SMBC日興証券においても、2015年5月より、難聴者のお客さまとのコミュニケーションを改善する卓上型対話支援システム「COMUOON(コミューン)」(注23)の店頭カウンターへの設置を行うなど、ユニバーサルデザインの考え方の下、全ての人にやさしい設備の充実を進めた。

(画像)AEDの設置や視覚障がい者対応ATM、車いす対応トイレ等の存在を知らせるピクトグラム
三井住友銀行におけるピクトグラムの表示例

SMBCコンシューマーファイナンスは、「約束」に関するエピソードを募集するコンテスト「約束(プロミス)エッセー大賞」(注24)(産経新聞社主催)を1995年の第1回より協賛している。エッセーを通じて人生を見つめ直し、人間関係・約束の大切さを再認識することを基本コンセプトにスタートしたもので、毎年、学生からお年寄りまで幅広い世代の応募があり、著名な文化人による選考を経て、大賞や優秀賞等を選定、受賞者には賞状と賞品が贈呈されている。

そのほか、当社グループでは、役職員が業務を通じて培った個人としてのスキルや経験を活かして、社会課題の解決に取り組む非営利団体(NPO)の運営を支援する「プロボノ・プロジェクト」(注25)に取り組んでいる。これは、2011年度に三井住友銀行において邦銀初の取り組みとしてスタートしたもので、2014年度からはグループ各社の役職員に参加対象を広げて「SMBCグループプロボノ・プロジェクト」として実施した。具体的な支援活動として、寄付金や経費の管理に必要な事務フローの整備や、寄付者の情報管理等の業務基盤改善に向けたアドバイスや提案の実施、社会的課題解決や中長期的な事業戦略の基礎データとなるマーケティングの調査分析等を行っている。