ブランド戦略の見直し
当社は、2018年4月、グループ経営を強化するなかで、新たなグループブランド戦略を導入した。2017年4月にスタートした中期経営計画の策定時に議論をしていたものの、事業本部制・CxO制の導入による新たなグループ経営体制の立ち上げ・定着を優先させるため、ブランド戦略の見直しを見送った経緯があった。しかし、2017年度の取り組みを通じて持株会社を中心とするグループ経営体制がしっかりと定着してきたことから、2018年度から新たなグループブランドの展開、浸透を図ることとした。
具体的には、これまで当社グループは、持株会社名である「三井住友フィナンシャルグループ」およびその略称である「SMFG」をグループ呼称として用いてきたが、グループのブランド価値の向上およびグループの一体感強化の観点から、グループのマスターブランド(注13)を「SMBC」に定めるとともに、新たなグループ呼称として「SMBCグループ」を使用することとした(注14)。「SMFG」をグループのマスターブランドにすることも考えられたが、①SMBCブランドの認知度の高さ(とりわけ海外)、および②仮にSMFGをマスターブランドとする場合には、SMBC日興証券等、「SMBC」を冠にしたグループ会社の社名変更が必要になることなどを勘案し、最終的に「SMBC」をマスターブランドに選定した。
マスターブランド選定に合わせ、新たなグループロゴも設定した。当社のコーポレートカラー(注15)を踏襲し、トラッドグリーンの背景に、フレッシュグリーンの「ライジングマーク」(注16)と白抜きの「SMBC」を配置した。同時に、マスターブランドを採用するグループ各社の社名ロゴも、原則「グループロゴ+会社名」の形に統一し(注17)、グループとしての一体感を強化した。 SMBCブランドには銀行のイメージが強いことから、2018年4月のSMBCグループ年度方針打合会において、社長の國部は、「持株会社を中心にグループ経営を強化していく方針には些かも変わりはない」と強調し、「SMBCブランドの下、グループ一体的なサービス提供にますます取り組む」ことをグループ役職員に求めた。

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第1章不確実性が増す外部環境
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第2章新たなガバナンスの下でのグループ・グローバル経営の強化
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第3章「カラを、破ろう。」
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第4章「お客さま本位の業務運営」の徹底
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第5章リテール金融ビジネスにおけるビジネスモデルの変革
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第6章ホールセールビジネスにおける真のソリューションプロバイダーを目指して
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第7章グローバル・プレーヤーとしての進化
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第8章高まる不透明感の下での市場ビジネスの進化
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第9章アセットマネジメントビジネスの強化
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第10章デジタル戦略の本格展開
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第11章G-SIBsとしての内部管理態勢の確立
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第12章業務インフラの高度化
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第13章グループ経営を支える人事戦略
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第14章持続可能な社会の実現に向けた取り組み
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第15章「コロナ危機」への対応
- おわりに