第4章
「お客さま本位の業務運営」の徹底

1.「お客さま本位の業務運営」への取組強化

(1)三井住友銀行におけるこれまでの取り組み

三井住友フィナンシャルグループ(当社)は、経営理念の第一に「お客さまに、より一層価値あるサービスを提供し、お客さまと共に発展する」を掲げ、その実現に向けて役職員が共有する価値観・行動指針である「Five Values」の中に「Customer First」を配するなど、お客さま本位の業務運営に努めている。三井住友銀行においても、発足以来、各部門の「適正営業に関する指針」においてお客さま本位の考え方を徹底し、これに反する行為についてはモニタリング等により発見し、業績評価において減点評価するなどの仕組みを設けてきた。特に、2005年12月に、公正取引委員会から「優越的地位の濫用」に該当する行為が認められたとして排除勧告を受けて以降は、毎年CCFアクションプランを策定・実行し(CCFは、Customer Comes First<お客さま本位>とCompliance Comes First<法令等遵守>の2つの意味を併せ持つ略語)(注1)、それまで以上に、お客さま本位とコンプライアンスを重視する経営を行ってきた。

お客さま本位に関して、三井住友銀行が2016年度までに実施した具体的な取り組みとしては、図表4-1のような事例がある。

図表4-1 2001年度から2016年度までに三井住友銀行が実施した、お客さま本位に関わる主な取組事例の一覧表
(図表4-1)お客さま本位に関わる主な取組事例(2001~2016年度、三井住友銀行)